ツッコミ役もこなす!『仮面ライダー』ヒロインの多様化

2016/04/04 19:00

こんにちは、モノブライトのベース、出口です。

2009年に放送され、いまも根強い人気を誇る作品『仮面ライダーW(ダブル)』のヒロイン・鳴海亜樹子を演じていた山本ひかるさんに先日インタビューをさせていただきました。

ヒロイン

特撮作品には物語を彩るヒロインの存在が欠かせません。とくに仮面ライダーシリーズには多くのヒロインが登場し、作品に花を添えつつも仮面ライダーとともに戦い、サポートする非常に重要な存在。

その活躍と魅力に迫ります!


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■美女揃い! 昭和仮面ライダーと戦うヒロイン

昭和仮面ライダーには、多くのヒロインが登場しています。彼女たちは孤独に戦う仮面ライダーを献身的にサポートし、とかく重くなりがちな世界観に明るさと華やかさを提供しています。

しかし、劇中で死亡してしまう仮面ライダーX(1974年)の双子の姉妹、水城涼子・霧子と、仮面ライダーストロンガー(1975年)とともに戦う電波人間タックルの存在は、悲劇のヒロインとして戦いが凄惨であることを強烈に印象づけています。

仮面ライダー
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■平成シリーズにおけるヒロインの多様化と新しい役割

平成仮面ライダーは登場人物が複雑に絡み合い、多くの敵味方が入り乱れる群像劇。したがって、ヒロインの役割も多様化していきます。

ここでヒロインが新たに獲得した役割は、ツッコミ役。言いかえると、物語を次の段階に展開させる力です。

たとえば、『仮面ライダークウガ』(2000年)のヒロイン・沢渡桜子(さわたりさくらこ)は、劇中の古代文字を解読し戦いのヒントを提示し、『仮面ライダーゴースト』(2015年)のヒロイン・月村アカリは人間には見えない存在を認識可能な状態にする薬品を開発する。

平成作品でヒロインとして位置づけられる存在は、物語の進行にツッコミを入れるキャラクターである、と言えるのです。

仮面ライダー
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■ツッコミの女王!? 鳴海亜樹子の大きな役割

仮面ライダーWは、ふたりの主人公が同じベルトを使ってひとりの仮面ライダーになる、シリーズの中でも特殊な設定を持つライダー。

体色が左右半分に分かれているのは、右(フィリップ)と左(左翔太郎)を一人ずつ担当しているため。

仮面ライダー
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一筋縄ではいかないこの作品のヒロイン「鳴海亜樹子」も、これまでの仮面ライダーヒロインでは見られないコメディーキャラっぷり(スリッパでツッコミを入れる、関西弁、変顔率の高さなど)が特徴。

しかし、このヒロインらしくないコメディー要素がアクの強い登場人物たちをまとめ、仮面ライダーWの世界を動かしているのです。

独特のアプローチで作品をまとめる特異なヒロインの秘密に迫るべく、山本ひかるさんに撮影秘話を伺いました。

山本ひかる

—鳴海亜樹子といえば「スリッパのツッコミ」が特徴ですが、当時印象に残っていることはありますか?

「鳴海亜樹子は関西に住んでいたキャラというのもあって、毎回ツッコミ用スリッパに違う関西弁のツッコミが書いてあるのは面白かったです。


ツッコミでは、上手くいかないと10回くらい撮り直したのは気まずかったです(笑)」


—劇場版では仮面ライダーアクセル(2号ライダー)と結婚するという、普通のヒロインではあり得ない展開がありましたね(笑)。

「女の子を助けた場面を不倫現場と勘違いしたり、ドタバタな夫婦生活でした(笑)」


—今後チャレンジしてみたいこと、やってみたいことは?

「劇場版ではいきなり結婚だったので、その過程の恋愛のお芝居をしてみたいです。ハチャメチャな恋愛コメディがやりたいですね!」


仮面ライダーに登場するヒロインの本懐は、女性の強さ。戦闘に参加しない守られる立場のヒロインも、かげながらライダーを応援し、サポートしながらともに戦っています。

ライダーの活躍とともに、ヒロインの活躍にもぜひ注目してみてください。

(文/モノブライト・出口博之

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