フィギュアスケーター育成の厳しい現実…親が実態を吐露

2016/04/15 19:00

スケート
arinahabich/iStock/Thinkstock

日本のフィギュアスケートは世界に誇る実力で、数々の名選手を生み出しているのはみなさんご存知だろう。最近では、本田真凛選手が世界ジュニア選手権2016で優勝し話題を呼んだ。

フィギュアスケート選手を育てるのは、ひとりあたり年間1000万円以上もかかると言われている。一般的な家庭ではプロまで育てあげることが厳しい。

そこでしらべぇ編集部では、フィギュアスケートに打ち込む子供を支える母親に、その裏話を聞いてみた。



 

■月謝だけでも10万円

「次々の月謝だけで10万円掛かります。曲を変えると、振り付けなどもまた一から作り直すのでお金が掛かってしまいますね。他にも、衣装代が掛かってきます。主人の給料だけでは到底続けさせてあげられないので、私も働いています」


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■送り迎えが大変

「プロを目指せるようなスケート教室はどこにでもあるものではないので、車の年間走行距離がすごいことに。自分たちのスケートリンクを持っているところなら同じ場所で練習出来るんですが、そうでないところは大学のリンクなどを借ります。その場合は、練習日の直前までどこになるのかわからないので大変ですね」


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■複雑骨折をしても練習

「気がかりなのは怪我のリスク。娘は現在、複雑骨折をしています。有名選手たちは、ジュニア時代に複雑骨折をしても練習に通い続けていたとコーチには言われて。でも親心としては、怪我や娘のこの先のスケート人生も心配なので、複雑骨折をしても滑らせていいのか…考えてしまいます」


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■周りの親との関係性

親は衣装係というのを交代制でやるんですが、周りの親御さんとの関係性を保つのも大変です。スケート教室を変更しようと考えているのですが、次に当番が回ってくるのでこのタイミングで変更をしたら、他の親御さんたちに悪く思われないか心配で」


娘の夢を叶えてあげたいという思いから親も奮闘するものの、心配ごとや忙しさから自分の精神が先に参ってしまいそうだという。

世界で活躍する選手を生み出している日本のフィギュアスケート界だが、もう少し続けやすい環境をつくることも大切なのではないだろうか。

(取材・文/しらべぇ編集部・ニートgoma

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