これは非常識!「サザエカレー」が島根・隠岐では常識だった

2016/04/30 11:00

サザエカレー

サザエを使う料理といえば、なんといっても「つぼ焼き」がメジャー。新鮮なら刺身もうまい。すなわち常識である。

とはいえ日本は広い。島根県には、ふんだんに採れるサザエを惜しげもなく「カレー」に使う離島がある。なんという非常識なメニューであろうか。


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■「サザエカレー」は家庭料理

隠岐諸島

離島とは、日本海に浮かぶ隠岐諸島のひとつ「中ノ島」(島根県隠岐郡海士町)。Iターンによる若者らの移住が盛んなことで有名だ。

サザエ入りのカレーは島の家庭料理で、調理法は極めてシンプル。


①殻ごとゆでたサザエから身をはずす

②ほろ苦い肝は取りのける(取りのけない家庭もある)

③タマネギなどの野菜とともに煮込む

④市販のルーを溶かしてまぜる


サザエカレー」の出来上がりである。


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■「島じゃ常識」 その理由とは?

サザエ

中ノ島の位置は、本土から約60キロ。冷凍技術が未熟な時代は牛肉や豚肉、鶏肉など肉の入手・保存が困難で、食生活の中心は地元で採れる海産物に頼っていたという。

中でもサザエは、身近な海産物のひとつ。つぼ焼きに飽き、刺し身に飽きて、紆余(うよ)曲折の末にたどり着いたメニューが「カレー」ということらしい。なにせサザエは、思い立ったらすぐにでも「海から拾ってこられる」食材なのだ。

現在では、レトルトパックを土産物として商品化。その名も「島じゃ常識 さざえカレー」として売り出している。


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■カレー「牛豚論争」よそに…

サザエカレー

肉が食卓に上るようになった現在も、サザエカレーはやはり健在。隠岐エリアの飲食店では、一般的なカレーライスと同程度の価格で提供しているところがある。

「カレーの肉は牛肉か?豚肉か?」といった論争をよそに、斜め上から隠岐では「サザエが常識」なのであった。

(取材・文/しらべぇ編集部・上泉純

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