「ライブチケットの手数料高すぎ!」とカネなし高校生が激怒

2016/05/05 17:30

TAGSTOCK1/iStock/Thinkstock
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なにかとかかる手数料やシステム利用料にうんざりしている人は少なくないはず。しらべぇでは過去に「銀行の引き出し手数料」や「家賃の更新手数料」に対して怒りを覚えている人々の声を取り上げてきた。

しかし、不満の声は他にもある。たとえば、コンビニでライブチケットを発見する際の手数料が高すぎる、種類が多すぎるという意見だ。


■6割以上が高いと感じていた!

しらべぇ編集部がコンビニ発券経験者の男女379名に調査したところ、「ライブチケットは発券の際の手数料が高すぎると思う」と答えたのは全体の61.5%。

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実際に、当事者に話を聞いてみると…

「私はライブが大好きで、いろんなアーティストの会場に足を運ぶんですが、毎回手数料にお金が数百円かかります。発券手数料、システム利用料、あげくの果てには決済手数料まで…。


私は高校生でバイトも満足にできないので、なんとかやりくりして行っているのに、5~6回ライブに行けば手数料でライブ代に届きますし、シングルCDなんかすぐに買える金額になる。ほんと、もっと安くなってほしいんですけど…」


たかが数百円、されど数百円。庶民には、想像以上に痛い出費のようだ。


■事情通に聞く「発券ビジネスの裏側」

では、なぜライブチケットの手数料はここまで高いのか。そして、何種類もあるのか。しらべぇ取材班は国内の音楽事情に詳しいN氏(30代・男性)に話を聞いた。

「チケット販売業は手数料でマージンを稼ぐビジネスモデルだからです。そもそも、チケット自体には基本的には利幅は乗らないか、もしくは薄利になります。だから、それで食うしかない。


あとは日本は大手のプレイガイドと言われるようなチケット業者が、実質大手3社の独占で既得権益を独占してるので、競争がほぼ生まれないのも理由のひとつ。3社とも同じようなレートの手数料で膠着しちゃってるのが、実情なんです。


興行主や事務所もその3社なしにはチケット流せないので、実質言いなりと言った感じですし、そもそも手数料が乗っても興行主側には大して不利益がないというのもあります。


まあ、過去にイープラスが渋谷の一等地にカフェをぶち立てた時には、『みんなの手数料カフェ』と揶揄されたこともありましたけどね。実際はなかなか厳しい経営なんだと思いますよ」


不満があったとしても、現状の音楽業界の状態では、手数料がなくなることはありえないようだ。もっとも、最近では無料のシステムも出てきているので、もし興行主側がそれを選べば、客の負担は少なくなるかもしれない。

「音楽不況」が叫ばれる時代だけに、消費者であるリスナーにとって、よりよい環境になっていくことを願いたい。

(取材・文/しらべぇ編集部・岡本拓

qzoo【調査概要】 方法:インターネットリサーチ「Qzoo
調査期間:2016年4月22日~2016年4月25日 
対象:全国20代~60代のコンビニ発券経験者男女379名(有効回答数)


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