国内メディアの報道が少ない「パナマ文書」問題 疑問を感じる割合は…
世界の富裕層や大企業などによる租税回避を記したとされる、通称「パナマ文書」。5月6日には、リークした人物が国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)に送った声明が南ドイツ新聞に掲載された。
さらに、ICIJは日本時間の10日午前3時に文書に掲載されている企業や個人名などを公表する。しかし、世界的には注目が集まっているにもかかわらず、日本ではそれほど報道されていない。
世間はこの問題について、どのように感じているのだろうか?
■20代女性は興味なし?
しらべぇ編集部が全国の20〜60代男女1365名を対象に「国内メディアはもっとパナマ文書について報道すべきか?」と聞いたところ、「報道すべき」と答えたのは全体の52.2%。
しかし、男女・年代別では大きな開きも。
もっとも高かったのは60代男性で7割以上がもっと報道すべきと回答。年が若くなるほど割合が下がるが、すべての年代で男性が女性を上回った。
いちばん少ない20代女性では3人に1人しか興味を持っていないことが伺える。
■「富裕層」のほうが報道を期待
タックスヘイブン(租税回避地)を利用して節税を試みたのは、富裕層。しかし、今回の調査結果では、比較的年収が高い人のほうが「もっとパナマ文書問題を報道すべき」と考えていることもわかった。
メディアが伝えることは、お茶の間のニーズと無関係ではない。
芸能界の不倫や結婚・離婚、テレビドラマ視聴率の好不調などばかりがテレビや大手ポータルサイトを賑わすのは、メディアの重要なターゲットである女性たちが税金逃れの問題よりもそうしたニュースを求めるせいとも言えるだろう。
(取材・文/しらべぇ編集部・タカハシマコト)
【調査概要】
方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2016年4月22日~2016年4月25日
対象:全国20代~60代男女1,365名(有効回答数)