宮城県にある塩釜神社が新橋にも 震災復興を祈る人々が訪れる
東京・新橋にもある塩釜神社をご存知だろうか。この神社は、いわゆる「無人の神社」だ。
無人の神社と聞くと怖く感じるかもしれないが、実際、宮司が常駐しない神社は多い。国内には約8万の神社があるとされているが、宮司は1万人程度。ひとりの神職が数十社の宮司を兼任することもあるのだ。
この塩釜神社は新橋駅から5分の「塩釜公園」内にあり、仙台藩の中屋敷だった土地を伊達家が地域に寄付し現在にいたる。
■新橋「塩釜神社」は仙台藩ゆかりの地
新橋にある塩釜神社は、仙台藩第四代藩主の伊達綱村公が領内の「塩釜神社」から分霊を迎え祀ったのがはじまり。
宮城県の塩釜神社は、古くから東北鎮護・陸奥国一之宮として人々から信仰されてきた。最近では、「仕事運の最強パワースポット」としても人気だ。
■新橋の塩釜神社は参拝者が復興祈願に訪れる場所にも
狛犬は仔犬を抱いており、江戸の人々からは安産の神様として信仰された。今も、ゆかりのある人たちから大切にされている。さらに敷地内には、商売繁盛の「稲荷神社」や、よく見ると大黒さまと恵比寿さま、米俵の像も。
東日本大震災があった3月11日前後には、都内でも毎年多くのイベントが開催される。アーティストのイベントや、人脈づくりの交流会を兼ねた会合など、さまざまあるだろう。
そうした中で、新橋の塩釜神社に静かに足を運ぶ人もいる。参拝者記念帳にも、復興を願う言葉がつづられていた。ここに来ることで、東北とつながった気持ちになれるのだろうか。
新橋の塩釜神社に限らず、無人の神社は全国に存在。これは、日本の安全性の賜物ともいえる。あまり混んでいないので、探して訪れてみてはどうだろう。
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(取材・文/しらべぇ編集部・大空美南)