竹野内豊主演ドラマ『グッドパートナー』が面白くなる法律豆知識

2016/05/15 06:00

(写真は公式サイトのスクリーンショット)
(写真は公式サイトのスクリーンショット)

レイ法律事務所代表の童顔すぎる弁護士佐藤大和です。

今春は、『99.9-刑事専門弁護士-』(以下『99.9』)、『グッドパートナー 無敵の弁護士』(以下『グッドパートナー』)と弁護士ドラマがすごく盛り上がっていますね。

どちらも毎週見ており、まつじゅんさんや竹野内豊さんのような格好良い弁護士になりたいと思う日々です。

じつは『グッドパートナー』のほうは、当事務所で法務指導をしております。毎週かなり大変で、放送に追われながら…(苦笑)。さて、今回のコラムでは、ドラマでも取り上げられやすい「弁護士」という仕事の実態を探っていきたいと思います。


■弁護士は感情労働?

じつは、弁護士は、さまざまな職業のなかでも自殺率が高い職業の1つだと言われています。ドラマでは、1時間以内に華麗に解決していますが、現実ではそんなに華麗に解決することはできません。

それどころか、相手方だけではなく、守っている依頼者からも怒鳴られたり、厳しいことを言われることもあります。

なぜなら、法律トラブルは人間トラブルのうえにあり、人間トラブルの多くは「感情の衝突」だからです。そのため、当事者の感情が弁護士にぶつけられることもあるのです。

数年、弁護士をしていると、依頼者との信頼関係の築き方、距離の取り方も徐々にわかってきますが、新人・若手弁護士はすべて受け止めがち。中には病んでしまう弁護士もいます。とにかく感情を消耗することが多い職業です。


■専門を謳ってはいけない?

『99.9』では、「刑事専門弁護士」という文言を使用していますが、じつは「弁護士及び弁護士法人並びに外国特別会員の業務広告に関する運用指針」という弁護士の業務広告における指針において、弁護士の「業務広告」では「専門」という言葉を控えるのが好ましいとされています。

これは、どのような基準をもって「専門」ということを認めるのか、その判断が難しいという理由です。

でも、弁護士だからといって、どのような分野でも、できるわけではありません。弁護士の業務も、お医者さんと同じで分野が多岐にわたりわかれ、また弁護士によって得意分野・不得意分野、経験がある分野・経験がない分野とわかれます。

弁護士に相談したい人からしたら、個人的には、ある程度の表示は大切だと思っています。そうでなないと、経験のない弁護士等にお願いしてしまい、適切な解決ができなくなることもあるかもしれません。弁護士に依頼して、二次被害なんてことも…。


■弁護士報酬にはどのようなものがある?

少し前まで、弁護士報酬には、基準がありました。しかし、それが撤廃され、今は法律事務所ごとに、ある程度自由に決めることができるとされています。

多くの事務所は、着手金と成功報酬というのを定めています。着手金は、事件に着手する際に頂くお金です。成功報酬は、事件に着手し、成功した場合のみに頂くお金です。

その他にも、1時間○万円とタイムチャージ制の報酬もあり、『グッドパートナー』の第1話では、大手法律事務所のタイムチャージ制が取り上げられていましたね。


■弁護士業界でも話題に

もっと書きたいところですが、字数の問題があるため、この辺りで(笑)。さて、両ドラマとも、弁護士業界でもかなり話題になっております。

この後も両ドラマとも良い視聴率になってくれたら、法務指導をしている当事務所としても嬉しい限りです。

・あわせて読みたい→意外とモテない!コミュ障の人も…知られていない弁護士業界の裏側

(文/弁護士・佐藤大和

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コラム弁護士法律松本潤
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