風評めげず「地元グルメ」健在!大分・別府も地震から1カ月
4月14日と16日の2回にわたり最大震度7の大きな揺れを観測した「熊本地震」の発生から1カ月が過ぎた。
とりわけ2回目の大きな揺れは熊本県のみならず大分県にも震域を広げ、湯布院や別府など大分県の有名観光地でも被害を出した。
とはいえ被害は一部にとどまった感があり、たとえば別府(大分県)では、立ち寄り温泉や旅館・ホテル、飲食店など大半の観光施設が営業を継続。にもかかわらず、予約の99%がキャンセルになったホテルも出たという。
大型連休を目前に控え、受けた痛手は地震そのものによる被害よりも大きい。いわゆる「風評」被害だ。
■地元の店は普段どおり
市内では観光施設はもちろんのこと、市民が普段使いする商店や飲食店にも地震の被害はほとんど見られない。「明礬(みょうばん)温泉」の名物・岡本屋売店「元祖地獄蒸しプリン」も普段そのままに味わえた。
ロシア料理・ボルシチの名店「馬家溝(まちゃこ)」には正午の開店前から行列が。ただし「観光客が少ないせいか、いつもより待ち時間が短いように感じる」と列に並んでいた地元の人の話。やはり一部に風評の影響は残っているのだろうか。器もろとも熱々のボルシチは変わらぬ味わいだ。
デザートには隠れ名物「自家製カスタードプリン」も。とろふわ風味の「地獄蒸し」とは対称的なしっかりとした食感である。
なお別府に限らず観光地では、特に団体客などが1泊2食付きの宿泊施設を利用しがちだ。個人客にもその傾向がある。観光客が使う金の大半が宿泊施設へ流れてしまうと、直接的な地元への恩恵はどうしても薄くなる。よくあるケースで、宿泊施設の経営者が地元資本でない場合はなおさらだろう。
■「市民の台所」も健在
別府駅近くのJR線高架下にある「べっぷ駅市場」でも、生鮮食料品や加工食品、総菜などを取り扱う25店舗ほどが普段どおりの営業を続けていた。
店はいずれも「市民の台所」を名乗るだけあって小規模な地元商店が大半。隣接の「マルミヤストア」も地場スーパーだ。ここで大分・別府ならではの「うまいもの」を見つくろい、ホテルなどへ持ち帰って「部屋飲み」すれば小さな貢献になりそうだ。
大分では刺し身のしょうゆ漬けを「りゅうきゅう」という。使ったのは、「丸栄鮮魚」の刺し身特売品。トレーに大分名産の甘口しょうゆ「フンドーキン」を注ぎ、頃合いになるのを待つ。しょうゆは「マルミヤストア」で調達した。
「天野おかず店」で買える白飯へトッピングすれば「りゅうきゅう丼」の完成。ホテル備え付けの煎茶を用いて「りゅうきゅう茶漬け」にするのもいい。
川魚店「安部かき店」で見つけた「ゆふいん産うなぎ」の白焼き。皮の弾力と身の分厚さには驚かされることだろう。好みによって、店頭でかば焼きにしてもらうこともできる。
こちらも白飯に乗せ、店でもらったタレをかけ回すと「うなぎ白焼き丼」が出来上がった。
■SNSで「別府愛」
なお別府では、地震直後からSNSの情報拡散力に着目。ハッシュタグ機能を利用して、「別府の現在」を写真とともに投稿してアピールしてもらうキャンペーン「We♡Beppu」を展開している。
ハッシュタグは「#welovebeppu」。Webサイトでは、TwitterやFacebook、Instagramに集まった写真の数々をまとめて閲覧することができる。
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(取材・文/しらべぇ編集部・前田昌宏)