珍作ファミコンソフト『舛添要一 朝までファミコン』で遊ぼう
舛添要一東京都知事のスキャンダルが、連日世間を賑わせている。政治家になる前から政治研究家としてメディアに露出していて、バラエティ番組にも頻繁に出演していたため、半ばタレントのような存在でもあった。
そんな舛添氏は、かつてファミコンソフトの製作に関わっている。そのソフトのタイトルは『舛添要一 朝までファミコン』。子供に朝までファミコンをやらせるのかという声もあるが、ともかくこのソフトはとんでもない迷作として語り継がれている。
■舛添氏の接待戦略
『舛添要一 朝までファミコン』は、舛添氏の思想が隙間なく詰まった1本である。
主人公はココナッツ商事という会社に勤める藤沢課長。その藤沢は、社内で進められている「グリーン計画」というプロジェクトに関わっているが、当のココナッツ商事には計画反対派も多い。
平たく言えば、グリーン計画を巡る派閥争いに勝ち抜くという内容のゲームだ。
「ビジネス社会において、情報というものは少しでも先に入手してこそ価値が生まれるものだ」
ゲームの冒頭で舛添氏はそう言っているが、いざプレイしてみると「病欠の上司の部屋に入り、机の引き出しを勝手に開けて物を拝借する」シーンがある。「情報を先に入手する」というのは、どうやら空き巣紛いのことをするという意味らしい。
また、取引先の社長に酒を勧めて泥酔させるという場面もある。しかもこの時、取引先の社長が料亭の芸者に手を出し、トラブルになりかけるという展開も。もはや子供向けのソフトではない。
■内容不明のプロジェクト
シナリオの中軸になっている「グリーン計画」。だがこれが一体どういうものなのか、詳細が語られることはない。
土地買収のシーンがあったり、環境保護団体の関係者が登場したりもするから、恐らく何らかのリゾート建設計画だということは想像できる。だが、より細かいことはゲームを全クリアしても一切分からない。
このような内容不明瞭なプロジェクトに資金を投じる会社も会社だが、そもそもこのゲームは「情報を吸収し、それを元にどのような判断を下すかを舛添氏がレクチャーする」というものだ。冒頭で本人がそう述べている。
「コンセプトと内容が乖離しているのでは?」という疑問が、どうしても拭えない。
■2,000円は安いか?
ちなみにこのソフト、Amazonでは2,000円という価格で売られていた。これは5月17日時点の値だから、今後はもしかしたら高くなるかもしれない。ゲーム内容の評価は別にしても、たしかにこのソフトには舛添氏の姿勢や発想が凝縮されている。
なお、このゲームにはちょっとしたお色気シーンもある。ソフトが発売された当時はセクハラに対しての社会的制裁があまりなかったから、そういう意味でも非常に価値ある逸品だ。
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