ノートPCのダークホース『Chromebook』の将来を占う

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WindowsとMacBookがほぼ支配しているノートPC市場の世界で、「第3の登場キャラ」がにわかに注目を浴びている。それは『Chromebook』だ。

トップ2に比べれば地味な存在だが、じつはこのChromebookがもっとも現代人のライフスタイルに適しているのではという声もある。


■「サクサク感」で市場を開拓

Chromebookといえば、起動とシャットダウンに要する時間が非常に短いのが特徴。電源キーを押せば、わずか数秒でログイン画面が出てくる。同時にマシントラブル自体も少なく、安定性においてはWindowsを上回る。

そして何より、値段が安い。家電量販店に行けば有名メーカーのChromebookが2万円程度で売られていることもある。データ保存を極力オンラインストレージサービスに頼っているからこそ、本体そのもののコストダウンが可能になったのだ。

本PCの最大の武器は、こうした設計がもたらす「サクサク感」である。考えてみれば、数年前まで「ネットブックのような廉価版ノートPCは、タブレットの台頭でもうすぐ絶滅する」と言われていた。

それはネットブックがWindows搭載機で、控えめな性能を補えるだけのサクサク感がなかったため。逆に言えば、Chromebookはネットブックが目指した「進化の先」に到達したとも表現できる。


■アプリ数に難題が

ところが、ChromebookはWindowsやMacBookに対してアプリの数で大きく劣る。そのため、この両者との互換性が高いとは決して言えない。

Android、iOS、Chrome OSの3ヶ所でリリースしているアプリは多くなく、Chromebookユーザーはその辺りの不便に必ず頭を抱える。

だがそれも、近々改善しそうだ。Googleは今年の秋頃から、Chrome OSにAndroidアプリを順次適応させると発表した。つい最近まで「Chrome OSそのものがAndroidに更新される」という噂があったが、どうやらGoogleはChrome OSを存続させる道を選んだようだ。


■売上がMacBookを超えた!?

こんなニュースもある。アメリカ国内におけるChromebookの出荷台数が、今年第1四半期にMacBookのそれを超えたとのことだ。

こうして見ると、Chromebookの需要はまだまだあると考えていいだろう。動作が早く、価格も安いキーボードマシンは先進国だけでなく、新興国の市民にも受け入れられやすい。小中学校などでもChromebookが広く使われている。

ノートPC市場の「ダークホース」が、Androidアプリを適用化することにより大化けする可能性もあり得るのではないだろうか。

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(取材・文/しらべぇ編集部・澤田真一

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