近所のコンビニが閉店!「食べ物が…」死活問題への発展も
経営統合によりファミリーマートとの一本化が決まっている「サークルK」「サンクス」の看板が、予定より1年以上も早く消滅するかもしれない。
■当初は「3年で一本化」
「サークルK」「サンクス」を展開するユニーグループHD(愛知)は、今年9月に「ファミリーマート」(東京)との経営統合を控える。統合後は、3年を目安に全店を「ファミリーマート」ブランドで一本化。消える2ブランドの看板もしばらくは目にすることができるはずだった。
■前倒しでブランド消滅か
一方、今月23日の報道によると両社は店舗ブランドの一本化を加速。2018年2月までに「サークルK」「サンクス」の看板を「ファミリーマート」へ架け替えるという。
公式発表はまだないようだが、「サークルK」「サンクス」ファンにとっては気になるところだろう。
■気になる店舗の統廃合
一本化で心配されるのが、重複する店舗の統廃合。今やコンビニは、行き過ぎともされるドミナント戦略の一環で、同ブランドの店舗同士ですら商圏を食い合うところまで来ている。
食い合いに負けた店舗は閉店を余儀なくされることになるが、看板の架け替えというタイミングは不採算店舗を閉める好機ともいえるだけに、目を離せない。
こうした統廃合は、どんな業界でもよくあることだ。たとえば金融再編では、駅前に軒を並べていた銀行の支店が見る見るうちに数を減らした。
■「なくなって困った」経験は?
しらべぇ編集部の調査によると、「行きつけのコンビニがなくなって困ったことがある」という人の割合は14.9%。少ないと見るか多いと見るかは、微妙なところだ。
ただし「困ったことがある」という人の一部からは、切実ともいえる声がちらほら聞こえてくる。
・漫画週刊誌を買う習慣を失ってしまった(20代女性)
・コンビニ空白地帯になった。スーパーは営業時間が短い(30代男性)
・代わりの店がなく、通勤経路を変更する羽目になった(40代男性)
・徒歩圏内に店がなくなったので自転車を買った(50代男性)
コンビニの閉店が、ライフスタイルを変えてしまうこともあるようだ。
・郵便ポストがなくなった。田舎なのでほかを見つけるのに苦労した(20代女性)
・(休憩時間内に)買い出しができなくなり、昼食抜きが続いた(30代男性)
・近所の店が皆無に。雪が深いときの食糧確保に困った(40代女性)
地方から上がったとおぼしき声には、より切実なものがある。
・喉が渇いておなかも空いて、トイレも辛抱して、頭が真っ白になった(60代女性)
60代はまだしも、出歩ける範囲が限られる高齢者などにとっては、閉店が死活問題に発展することも考えられる。
コンビニが「あいててよかった」から「近くて便利」な存在へシフトして久しい。身近な個人商店に成り代わって勢力を拡大してきた事情もあるだけに、ぜひ、そうあり続けてほしいものである。
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(文/しらべぇ編集部・前田昌宏)
【調査概要】 方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2016年4月22日~2016年4月25日
対象:全国20代~60代の男女1365名(有効回答数)