腕前はプロ級?楽器を武器にするヒーロー列伝
こんにちは、モノブライトのベース、出口です。現在、モノブライトは6月9日から始まるワンマンツアー「Bright Ground Music 〜B.G.M〜Tour」に向けて、連日リハーサルの真っ最中。
楽器を持つと体の中のスイッチが入る気がします。私にとって楽器とは、自分がヒーローになれるスイッチであり、私の武器なのです。
特撮の世界でも、楽器を武器として使用している特撮ヒーローがいることをご存知ですか? 彼らを目指せば、演奏の腕が向上すること間違いなし! かも知れません。さっそくご紹介します。
■花形! 武器としての性能もピカイチ
楽器の花形は弦楽器、とくにギターでしょう。武器の定番は剣と銃。
これらを掛け合わせた武器が、『手裏剣戦隊ニンニンジャー』でスターニンジャーが使用するスターソードガンと、『忍風戦隊ハリケンジャー』でハリケンジャーのメンバーが使用するニンジャミセンです。
スターソードガンは剣と銃、ふたつの武器が合わさった1本で2役、ギターの性能を加味すると1本で3役の万能ぶり。80年代に流行した変形ギターを思わせる独特な星形のフォルムは、スターニンジャーが奏でるエレキサウンドと相性抜群。
ゴキゲンなチョーキング(キュイーンと鳴る音)とアーミング(ギュワーンと鳴る音)が冴える、アメリカンハードロック魂を感じる武器です。
ニンジャミセンは三味線と、合体させるアイテムによってはエレキギターにもなる万能な楽器型武器。巨大メカ(シノビマシン)リボルバーマンモスをコントロールすることもできるので、武器とコントローラーと楽器の3役。
三味線サウンドは高揚感のあるアップテンポのフレーズ、エレキギターサウンドは落ち着いた「泣きのメロディ」が特徴。忍者をモチーフにしている戦隊が弦楽器を武器にしているのは、なかなか面白い共通点です。
■発想の勝利!
『恐竜戦隊ジュウレンジャー』でドラゴンレンジャーが使用する獣奏剣は、あまり馴染みがない横笛型です。
戦闘に特化した形状ではない横笛は、時に女性らしさにも繋がるため武器との相性は良くない印象がありますが、武器としても楽器としてもデザインが非常に高い次元でまとまっています。
笛の機能は巨大メカ(ドラゴンシーザー)を制御するために使用されます。戦いにおいて笛の役割は「突撃の合図」であるほか、戦士に次の行動を示すもの。獣奏剣はその役割も担っているのです。
■全員が演奏者! 音で戦う戦士
楽器型の武器を使用する意味を物語の根幹に据えたヒーローがいます。それが『仮面ライダー響鬼』の登場人物です。
使用するのは、和太鼓のバチ、トランペット、エレキギター。楽器自体を武器にしながらも、最終的には音撃(楽器の音)が必殺技になっているので、必然的に「楽器を演奏すること」が重要視されています。
楽器型武器を使用するヒーローの中でも、仮面ライダー響鬼は戦士と楽器演奏者の両方の視点から鍛錬する姿勢を描いた作品と言えます。
■新たなヒーロー像が…
楽器を持っている特撮ヒーローは、ほかにも怪傑ズバットやキカイダーなどもいます。しかし楽器と武器の融合という視点で考えると、じつはそんなに数が多くありません。
だからこそ、新たなヒーロー像を確立するヒントなのかも知れません。今後「職業、バンドマンでヒーロー」なんていうのも現れるかも知れませんね。
(文/モノブライト・出口博之)