ピース・又吉の次回作に期待する?世間の反応は意外にも…
2015年、お笑い芸人のピース・又吉直樹が「火花」で芥川賞を受賞し、文学の世界に名前を刻んだ。現役のお笑い芸人作家ということで、受賞発表前から大きな話題を集めていた彼の処女作だ。
もともと売れていた「火花」は、これでさらに火が付き、大ベストセラーに。純文学として掲載された文芸誌である「文藝春秋」が増刷されるほどのヒットへと成長した。
今では「又吉が書いた帯はヒットする」とまで言われ、まさに出版界の救世主となったともいえる又吉だが、世間の人たちは彼の次回作に期待しているのだろうか?
■芥川賞を受賞したのに…世間は全然「期待してない」
しらべぇ編集部が、全国の20代~60代の男女1365名を対象に、「ピース・又吉の次回作に期待している?」と質問したところ、「期待している」と回答した人はわずか6人に1人程度にとどまった。
芥川賞をとった作家として、この数値はとても低い割合だ。世間は彼のことを、「一発屋」と考えていることがわかる。
あるいは、「火花」がお笑いをテーマにした内容であることも、影響した疑いがある。自分自身がよく知る世界のことを書いて賞を取ったため、あくまで「まぐれだ」と考える人も多いのか。
■又吉支持層の年代・特徴は…
一方、彼の次回作に期待している人たちがいることも事実だ。性・年代別データを見てみると、50代~60代女性の支持率が比較的高い。若い世代より、純文学と親しんで育ってきた人が多いためだろうか。
■又吉に期待している職業の人は?
さらに、「会社経営者・役員」「年収1000万円以上」「先生と呼ばれる職種」の人たちも、そうでない人より彼への期待が高いことが判明。
世間的に知的レベルが高く、教養深い人たちは、作家としての又吉の才能を見抜いているのかもしれない。
■又吉は文学界では一発屋…?
「ピース」がブレイクしてから数年。芸人としては決して一発屋ではなく、着実に結果と存在感を残してきた又吉。文壇においても、一歩ずつ階段をのぼっていってほしい。
・合わせて読みたい→芥川賞受賞の又吉直樹『火花』 芥川龍之介のひ孫はこう読んだ!
(文/しらべぇ編集部・渡邉ハム太郎)
【調査概要】 方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2016年4月22日~2016年4月25日
対象:全国20代~60代の男女1365名(有効回答数)