【真田丸】板部岡江雪斎って何て読む?戦国武将の珍名6選
三谷幸喜の脚本と、豪華キャストによる目が離せない演技で人気のNHK大河ドラマ『真田丸』。今日6月5日放送の第22回「裁定」では、北条家の武将・外交僧、板部岡江雪斎が真田信繁と沼田領をめぐって激論を戦わせる。
ところでこの武将、戦国ファンなら多くが知る「難読名」のひとつ。「板部」も「岡江」も苗字のようだし、同時代には「雪斎」という武将も存在した(今川家重臣の「太原雪斎」)。
彼の場合は、「板部岡(いたべおか)」が苗字で「江雪斎(こうせっさい)」が法号。しかし、戦国の世にはさらなる難読の猛者がいる。そんな6名をクイズ形式でご紹介しよう。
①どこで区切る?
北信愛(きた・のぶちか 1523〜1613年)
南部氏の家臣で盛岡藩家老。関ヶ原の戦いでは、伊達政宗が扇動した一揆勢を撃退する活躍を見せた。「北信越」のように見えるが「北」が苗字。
②今も町の名に残る
頴娃久虎(えい・ひさとら 1558〜1587年)
薩摩・島津氏家臣。大友家や龍造寺家との戦いで活躍する。頴娃氏が久虎誕生の年まで治めた地は、2007年に平成の大合併で南九州市となるまで、「頴娃町」として存在した。今も地名としては残っている。
③長続き? 連続?
長続連(ちょう・つぐつら 生年不明〜1577年)
能登・畠山氏の重臣。織田信長と結び、上杉謙信の軍を七尾城で撃退したが、ふたたび攻められて城内で討たれる。子孫は、加賀前田家の家老(加賀八家)として栄えた。
④改名した後の名は超有名
戸次鑑連(べっき・あきつら 1513〜1585年)
立花氏の名跡を継いで出家した「立花道雪」という名なら、戦国ファンで知らぬ者はない大友家の宿老。半身不随で、その理由は「雷を斬ったため」という勇猛な逸話も伝わる。
⑤暴走族の落書き?
怒留湯融泉(ぬるゆ・ゆうせん 生没年不詳)
戸次鑑連(立花道雪)と同時代の、同じく大友家臣。北九州をめぐる毛利家・大友家の戦いで活躍した。今でも熊本県阿蘇郡に「奴留湯(ぬるゆ)温泉」という共同浴場が残っている。
⑥「正解」がない超難問
明石全登(あかし・てるずみ/たけのり/なりとよ/いえのり/ぜんとう 生年不明〜1618年?)
関ヶ原の戦いで西軍の中心だった宇喜多秀家の家老。敗戦後は出奔し、大坂の陣で真田信繁とともに活躍。『真田丸』では、小林顕作(45)が演じることが発表された。
名前(諱・いみな)の正式な読み方が残されておらず、真田丸では「てるずみ」が採用されたが、どの読み方でも難読であることには変わりない。
こんな不思議な名前たちに思いを馳せながら、ドラマを見るのも面白いだろう。
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(文/しらべぇ編集部・タカハシマコト)