緊急地震速報に相次ぐ要望 「音がこわい」の声多数
3日、気象庁が現在運用中の緊急地震速報について、精度向上のため予測方法を改良する方針であることが判明した。
これは熊本地震で19回中4回不必要な速報が流れたことをきっかけに着手されるもので、今夏にも作業に入る模様だ。
■一部には不要説も
2007年10月1日から運用が開始された緊急地震速報は、震度5弱以上の揺れが発生する場合、一般向けに警告音を発し、警戒を促すよう呼びかける。
その精度については、ほぼ正確に揺れを観測しているとの意見もあるが、誤作動や揺れたあとに速報が入るケースも多く、議論になっている状況。
一部には、「不安を煽るだけではないか」との指摘もあり、その存在を疑問視する声も存在する。
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■大地震への備えは進んでいない
地震大国といわれる日本だが、個々の地震対策は進んでいないのが現状。しらべぇ編集部がアンケートサイト「マインドソナー」で「大地震への備えは日頃から万全だと思うか」聞いてみたところ、「思う」と答えた人はわずか1割。
地震対策が進んでおらず、防災への意識が希薄な現状だけに、 揺れに警戒を促す緊急地震速報は必要なものと思われる。
しかし、誤作動が続けば信頼性が落ち、警告としての役割をはたすことができなくなる。そのような意味では、やはり精度向上が急務といえるだろう。
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■音を変えてほしいとの声も
また、緊急地震速報については、その物々しい音声についても賛否両論となっていて、とくに東日本大震災や熊本地震を経験した人からは「通知音がトラウマになった」という声も。
また、ここ数年の地震頻発で「気分が落ちる」という人も増加しており、変更を望む人も多い。
緊急地震速報の音について、あれこれ考える時間がある事と、精神的余裕のある有り難さ。 やっぱり、あの音は、可能であれば、変更して欲しいです…
— 蛍@PerfumeSquare関東 (@hotaru_pfm_mmr) May 16, 2016
ちなみに音は東京大学名誉教授の伊福部達氏が開発したもので、注意喚起になること、すぐ行動したくなる、不快でも快適でもなく、明るくも暗くもならない音として採用された。
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■緊急地震速報について街の声は
緊急地震速報の現状について、しらべぇでは人々に意見を聞いてみた。
改良された緊急地震速報がどのようなものになるのか注目される。
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(取材・文/しらべぇ編集部・佐藤 俊治)