緊急地震速報に相次ぐ要望 「音がこわい」の声多数

2016/06/06 21:00

画像はYouTubeのスクリーンショット
※画像はYouTubeのスクリーンショット

3日、気象庁が現在運用中の緊急地震速報について、精度向上のため予測方法を改良する方針であることが判明した。

これは熊本地震で19回中4回不必要な速報が流れたことをきっかけに着手されるもので、今夏にも作業に入る模様だ。



 

■一部には不要説も

2007年10月1日から運用が開始された緊急地震速報は、震度5弱以上の揺れが発生する場合、一般向けに警告音を発し、警戒を促すよう呼びかける。

その精度については、ほぼ正確に揺れを観測しているとの意見もあるが、誤作動や揺れたあとに速報が入るケースも多く、議論になっている状況。

一部には、「不安を煽るだけではないか」との指摘もあり、その存在を疑問視する声も存在する。


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■大地震への備えは進んでいない

地震大国といわれる日本だが、個々の地震対策は進んでいないのが現状。しらべぇ編集部がアンケートサイト「マインドソナー」で「大地震への備えは日頃から万全だと思うか」聞いてみたところ、「思う」と答えた人はわずか1割。

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地震対策が進んでおらず、防災への意識が希薄な現状だけに、 揺れに警戒を促す緊急地震速報は必要なものと思われる。

しかし、誤作動が続けば信頼性が落ち、警告としての役割をはたすことができなくなる。そのような意味では、やはり精度向上が急務といえるだろう。


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■音を変えてほしいとの声も

また、緊急地震速報については、その物々しい音声についても賛否両論となっていて、とくに東日本大震災や熊本地震を経験した人からは「通知音がトラウマになった」という声も。

また、ここ数年の地震頻発で「気分が落ちる」という人も増加しており、変更を望む人も多い。

ちなみに音は東京大学名誉教授の伊福部達氏が開発したもので、注意喚起になること、すぐ行動したくなる、不快でも快適でもなく、明るくも暗くもならない音として採用された。


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■緊急地震速報について街の声は

緊急地震速報の現状について、しらべぇでは人々に意見を聞いてみた。

「あの物々しい音がなるとやっぱり警戒してしまいます。それが狙いなのだから、一定の効果はあるのではないかと。ただ空振りも多いので、そこは改善してもらいたい。いちいち焦らされますから」(30代女性)

「揺れがきてから緊急地震速報がくることも多いし、別にいらないんじゃないですか。むしろ、恐怖を煽っているだけじゃないのかな。予知するなら、せめて1分前くらいに速報を入れないと意味がないと思います。技術的に無理なのかもだけど」(30代男性)

改良された緊急地震速報がどのようなものになるのか注目される。

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(取材・文/しらべぇ編集部・佐藤 俊治

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