格安航空会社の安全性 3割以上が「信用できない」
格安航空会社(以下LCC)は、我々現代人の生活に定着しつつある。
徹底的なコストカットを施し、既存航空会社の半値以下でチケットを市場に提供。我が国日本の空にも新しい競争をもたらした。今やLCCなしの航空市場は成立しない。
だが、旅客機のチケットを安くすることは安全性に支障をきたすのでは、などの声が今もある。
確かに、運輸業界での「コストカット」という言葉は決していい響きではない。最近では軽井沢でのスキーバス事故が、安易なコストカットに警鐘を鳴らす出来事になった。
LCCは、果たして安全なのだろうか?
■3割がLCCに不信感
しらべぇ取材班では「LCCは信用できないか」を調べてみた。
全国1378名を対象に調査した所、32.3%の人々が「信用できない」と答えた。これは決して小さくない。この30%強の数字が半分に減れば、大幅な利用客増が見込めるだろう。
日本において「LCC不信」現象は未だ続いているのだ。
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■LCCはサービスで劣る?
LCCの「コストカット」とは、過剰サービスや駐機時間などの「余分なもの」をすべて打ち切った結果だ。
利用客全員が機内食を求めているわけでもないし、また整備の効率改善によって駐機時間を大幅に短縮できることも判明。これらはLCCの登場によって「発見」された部分である。
一部の人が言うような「整備や点検などを怠ったから安くなった」ということは、あり得ない。もしそうだったら各国の運輸局が飛行許可を下ろさないだろう。
また、サービスの部分でも「LCCはサービス面で劣る」わけでもないようだ。
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■音楽に溢れたエアアジア
「空の革命児」ことエアアジア・グループCEOのトニー・フェルナンデス氏は、元はワーナーミュージックの社員。
エアアジアを利用したことのある人なら、この会社の飛行機内ではところどころで音楽がかかることを知っているだろう。時として、機内がちょっとしたダンスホールになる。
また、エアアジアのYouTube公式チャンネルもMTVを彷彿させる作り。これは音楽業界と太いパイプがあるからこそできるサービスだ。
また、エアアジアの添乗員は髪型も画一的ではなく、会社そのものの個性を引き立たせている。エアアジアに最もふさわしい言葉は「自由」。
フラッグキャリア優先だった空港規則の自由化、価格設定の自由化、そして従業員の身だしなみの自由化により、弱小航空会社だったエアアジアは世界一のLCCに成長した。
こうして見ると、LCCは既存航空会社とはまた違った魅力を持っていることが分かる。
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(取材・文/しらべぇ編集部・澤田真一)
【調査概要】
方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2016年5月20日~2016年5月23日
対象:全国20代~60代の男女1,378名(有効回答数)