学校で昼寝の「加古川シエスタ」に賛否両論!教師に話を聞くと…
兵庫県加古川市の一部中学校で、昼休み後に10分程度の昼寝時間をとる制度「加古川シエスタ」を導入したことが話題になった。生徒たちは昼寝開始を告げるオルゴールを聞くと机に伏せる形で昼寝し、午後の授業に備えるという。
この試みは生徒会が主導になって運用されているものだが、生徒、教師ともに「疲れがとれる」、「リラックスできた」などと高い効果を口にしており、今後、市内の全中学校に導入する可能性もあるのだとか。
■導入については賛否両論
義務教育で昼寝時間を設けているケースは稀だが、一般企業では日本でもとりいれているところがある。中には13時から16時の3時間を原則昼寝タイムとしている会社も存在。
アメリカでは脳と体を充電する行為としてオフィスでの昼寝はポピュラーであるといわれるが、日本ではまだまだ「怠けている」と思われてしまうのも事実で、その是非については意見がわかれるところ。
今回は中学校での導入だけに、肯定的な意見がある一方、「甘やかしすぎではないか」「怠けることを覚えてしまう」「ずっとシエスタしている奴もいるだろう」と厳しい声も。
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■効果を疑問視する声も
また、 「加古川シエスタ」の場合あくまでも机の上に伏せるスタイルであるうえ、10分程度しか時間がないことから、「本当に効果があるのか」、「昼寝とはいえない」との指摘がある。
加古川の中学でシエスタを取り入れているという話、結構な事だが10分でシエスタと言えるのか?幾らなんでも30分は寝たい、と思うのは私がもう年だからか?
しかしスペイン人は10分のシエスタと聞いたら、失笑するのでは?最近はスペインでもシエスタは減っていると聞いたが。— katsuno.ru (@KazinoR) 2016年6月15日
ちなみに、しらべぇ編集部がアンケートサイト「マインドソナー」で調査したところ、「昼寝は1時間以上する」と答えた人は4割存在。
この結果を見るかぎり、現時点ではおおむね好評といわれる「加古川シエスタ」だが、実際のところ「もっと寝かせろ」と考えている生徒も存在しているかも。
しかし、1時間以上寝るよりも数分の昼寝のほうがリフレッシュ効果が高いという説もあるので、生徒たちの意見は汲み取れないだろう。
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■教師に意見を聞いてみた
教師はどう思っているのか。都内の中学校で教鞭をとるTさんに聞いてみた。
「企業なら生産性があがりそうですし、効果もありそうですが、中学生では微妙ですね。たしかに頭がリフレッシュできるのかもしれないけど、昼寝が終わってからすぐに授業モードに頭を切りかえるのは難しく、授業がダレてしまう可能性が高い。
私は昼寝の文化を経験したことがないのでわからないけれど、昼寝後ダラダラと寝続ける奴ばかりになりそうで、反対です。それならラジオ体操とかストレッチのほうが効果あるんじゃないですか?」
賛否が分かれる施策だが、今後の動向に注目したい。
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(取材・文/しらべぇ編集部・佐藤 俊治)