首都圏の水がめがピンチ!トイレを流さない究極の節水術も
今年も「水不足」が叫ばれている。先日、首都圏で10%の取水制限が開始された。利根川水系のダムは枯渇が心配され、1994年の「大渇水」の再来ではないかという声もある。
だが日本は本来、水資源の豊富な国。かつては「水と安全はタダ」という言葉があったほどだ。つまり日本人には「渇き」の経験がない。
だからこそ、日本人の「水の扱い方」はむしろ稚拙だったりもする。
■取水制限が与える経済への影響
ダムの貯水率が下がった場合に真っ先に取水制限の対象になるのは、工場と農家。だからこそ今、10%制限を実施するにあたり「農家への配慮」をどうするかが話し合われている。すぐに一般家庭の水道に影響があるわけではないのだ。
日本は米文化圏に属する国だが、稲作には大量の水を使う。そのため、渇水は稲作農家にとって死活問題になる。
また、工業用水のことも忘れてはいけない。我が国は世界有数の工業立国。そのため水不足は日本の経済に深刻な影響を与える可能性もある。
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■トイレは毎回流さない!
そうしたことを受け、一般家庭でも「水の使用量を減らす」工夫をしている人が増えている。
しかし中には、節水対策としてトイレを毎回流さない人がいるそう。特に女性の場合は大も小もトイレットペーパーを使う必要があるが、小をした時に紙を便器に落とし、それを流さないというのだ。
本当にそんな人がいるのか。しらべぇ編集部は「トイレの水は毎回流さない人」について調査を行った。
結果、全体の8.3%の人が「毎回流さない」と答えた。割合としては低いが、一定数いる事実に驚く。
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■不衛生な節水
この方法は、果たして効果的な節水と言えるのだろうか。
残念ながら、これは「生活の質を落とす」という点で決して他人には勧められない。生活をする上で、衛生は第一条件だ。それには「悪臭を防ぐ」、「次にトイレを使う人の気分を害さない」ということも含まれている。
また、毎回水を流さないと便器の汚れや詰まりの原因にもなってしまう。そうしたことを考慮しない方法は、稚拙と言わざるを得ない。こうした節水術は、家庭環境を悪化させる上に社会的に何ら貢献しない。
世の中には様々な節水・節約アイディアがある。悪影響がでる可能性があるのならば、別の方法を試したほうがいいのではないだろうか。
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(取材・文/しらべぇ編集部・澤田真一)
【調査概要】
方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2016年5月20日~2016年5月23日
対象:全国20代~60代の男女1,378名(有効回答数)