3Dプリンター製自動運転バスが登場 日本でも導入なるか
ドローンと3Dプリンターは、「現代の産業革命」と言われている。
確かにこのふたつの新発明が秘める可能性は、果てしなく大きい。悪用される危険性もあるというのは事実。だが、それを補って余りある「夢」がそこにある。
この記事では、3Dプリンターに焦点を当ててみたい。最近では、3Dプリンターで製造したバスが人を乗せて走っているという。
■運転席のないミニバス
Local Motorsは3Dプリンターで自動車を生産する企業として知られているが、先ごろ同社は12人乗りのミニバス『Olli』を発表した。このOlliはIBMの人工知能を搭載した、自動運転車両。車内は運転席がない分、見た目よりも広々としているそう。
Olliには専用アプリも用意されていて、乗客はアプリを通してバスをピックアップ。それらの走行記録は当然ながらオペレーションセンターが管理しているため、安全性も充分だという。
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■日本では走行できないが……
「自動運転の公共交通車両」の点で見れば、ライドシェアで有名なUberもオートドライブタクシーの公道試験を始めたばかりだ。
こうした取り組みは今のところアメリカ国内に留まっていて、日本では道路交通法の壁がどうしても立ちはだかってしまう。だが、警察も新テクノロジーに対して無関心というわけではない。警察庁は先月まで、自動運転車両の試験に関するパブリックコメントを募集していたのだ。
決して早いと言えるペースではないが、我が国でも自動運転実用化に向けた取り組みが始まっている。
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■3Dプリンターの未来
ところで3Dプリンターといえば、やろうと思えば銃ですらも製造できてしまうことが一時期話題になった。「世界のどこでも銃を作れるように」という動きは今もある。そしてそうした行動を各国政府がどう抑制するかも、これから注目されるところだろう。
少し前まで「日本は3Dプリンターを規制するのでは」という噂もあり、真偽はともかく、そうした噂自体が新規ビジネス発展を阻害しているのは確か。政府はその不安を払拭させる義務がある。
ビットコインが法律で「貨幣に準ずるもの」と定義された瞬間、名だたる企業がビットコイン決済の新サービスに続々参入した。「新テクノロジーに関する法整備」は、市場を萎縮させるどころかむしろ活性化させるのだ。
3Dプリンターによる工業製品も、法整備を経てより一層の普及が望まれる。
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(取材・文/しらべぇ編集部・澤田真一)