自動運転車の死亡事故 「完全オートではない」国交省が警告

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※画像はYouTubeのスクリーンショット

自動運転車の生産で知られるテスラモーターズが、話題の渦中にある。

先日、アメリカでテスラ・モデルSによる死亡事故が発生。オートパイロットモードで走行中の本車の前方に、トレーラーが車線変更してきたのだ。この時、モデルSの障害物感知センサーは作動せず、そのままトレーラーの側面に衝突してしまった。

「人類の長年の夢」と言われてきた自動運転車だが、実現させるにはまだ早すぎたのだろうか?


 

■結局はドライバーの責任

じつはテスラ車の「オートパイロットモード」という呼称自体、大きな誤解があるという指摘も。

米運輸省はこのシステムを「運転補助装置」と位置付けており、事故発生時の責任はシステムではなくドライバー。我が国の国土交通省もそれに倣っている。「走行管理はドライバーが行う」条件があるからこそ、日本にもテスラ車が輸入されているのだ。

だが、事故に遭遇したモデルSのドライバーは、DVDで『ハリー・ポッター』を鑑賞していたという情報もある。それが本当ならば、あくまでも補助機能に過ぎないオートパイロットモードを過信しすぎていたということ。


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■国交省の対応

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※画像はYouTubeのスクリーンショット

この事故に対し、国交省の対応は非常に早い。

7月6日、報道関係者向けにこのような発表を公式サイト上で行った。それは、「自動運転機能は完全な自動運転ではない」こと。

こう書くとややこしくなるが、要は先述の通り「責任はドライバーにある」という内容だ。走行中にハリー・ポッターを観るなどは言語道断で、その注意喚起をメディア関係者の手で周知させたい国交省の意図が見て取れる。

もし日本で同様の事故が起これば、自動運転車両に対する懐疑論が国民の間に浮上するかもしれない。国交省はそれを恐れている節もある。


■それでも将来有望なテクノロジー

たとえば、こんな未来を想像したことはないだろうか?

歩行が困難で介護者が必要な高齢者が、いざという時にひとりで自動車に乗って病院に行く。それもタクシーや救急車ではなく、運転手のいない完全自動運転車に搭乗しての通院だ。

そうした未来の光景はまだまだ先の話かもしれないが、いずれにせよ自動運転システムは「金の種」である。自動車の姿を大きく変えるのは間違いなく、また様々な形でビジネスチャンスを生み出す。世界有数の自動車生産国である日本が、この流れに乗り遅れるわけにはいかないだろう。

死亡事故は防がなければならない。だが、そうした可能性があることを理由に、新技術の開発を否定してはナンセンスである。

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(取材・文/しらべぇ編集部・澤田真一