つらすぎるIT社畜「社長になれば?」島根の離島が誘致しまくり

2016/07/12 11:00

海士町

島根県・隠岐諸島の「中ノ島」にある人口2000人余りの小さな町・海士(あま)町が現在、ITに携わる人の移住を前提に体験ツアーの参加者を募っている。


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■来たれIT関係者

隠岐牛

ツアー名は「島のIT移住体験ツアー」。対象は、IT関連事業を営む個人事業者または独立開業を志すIT関連職務従事者で、島根県を除く地域に1年以上の定住がある人。町内への移住・開業を検討してもらおうと実施する。

職種は、Webやシステム系の技術者のみならず「デザイナー」「イラストレーター」「ライター」「翻訳者」「小説家」「漫画家」など。「パソコンを使った仕事に就く人」を幅広く求め、年齢制限も設けない。

同様の企画は昨年に続き2回目。今年は、ツアー期間を2泊3日から6泊7日に拡大することで、将来、島へ移住したときの「生活イメージ」をつかんでもらいやすくしたという。


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■待遇は至れり尽くせり

隠岐汽船

ツアーの内容は、至れり尽くせりといっていい。国内ならどこから参加しても、往復の旅費および滞在費のほぼ全額を支給する。

また開業時には、事業所の家賃や通信費、オフィス機器の使用料などを助成。 離島への移住で気になることのひとつ・本土との間でどうしても高額になる「交通費」も、都市部への出張経費などについては審査の上、同じく助成していく方針だ。


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■島で過ごす「一週間」は?

IT移住体験ツアー
画像提供:海士町

スケジュールは、同町へのフェリー・高速船が発着する本土側の港「七類港」(松江市)からスタート。島の玄関口・菱浦港へ上陸し、島内で1週間過ごして七類へ戻る。

島内では移住後のさまざまな支援について説明を行うほか、コワーキングスペースに準ずる施設へ実際に仕事を持ち込み、 作業する時間も設ける。

レクリエーションには、同町の子どもらが参加するる「アドベンチャーキャンプ」に加わっての自然体験などの用意も。いずれも町側担当者がエスコートする。


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■壊れる前に「08514…」

電話
©写真AC

同町は、過去10年間に約500人の若年層が国内各地から移住するなど「Iターンの島」として知られるが、漁業や観光に携わる人が多い傾向。この機会に離島でも仕事上のハンディが比較的小さいIT従事者を取り込んで新しい働き方を定着させるとともに、島の経済の活性化にもつなげたい考えだ。

募集人数は3人程度で、「申し込みにはまだ余裕がある」と同町地産地商課の寺田理弘さん。「日程が長めになるので調整しづらいかもしれないが、仕事を持ち込んでもらえる環境の準備もある。離島での起業に興味がある人は、ぜひ思い切って参加してもらえれば」と話す。

終わりの見えない作業が続く毎日を壊れる一歩手前のギリギリ状態でやり過ごしている「IT社畜」も島では社長。一国一城を築くチャンスかもしれない。

日程は7月26日〜8月1日。申し込みは同課(TEL  08514-2-1824、寺田さん)まで。締め切りは7月15日。

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(取材・文/しらべぇ編集部・前田昌宏上泉純

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