ペットの死に目に会いたくない 高齢飼い主の6割は嫌がる傾向に
愛するペットとの別れは、いつか必ず訪れるもの。ペットが病気で闘病生活が長ければ、心の準備もある程度できるかもしれない。だが、いつ死んでしまうかは予測できないものだ。
最期の瞬間を看取ってあげたいという飼い主が多いかと思いきや、じつはそうではない人もいるよう。しらべぇでは、ペットを飼ったことのある全国の男女892名を対象に調査をしてみた。
■高齢者の6割はペットの死に目に会いたがらない
調査の結果、ペットの死に目に立ち会いたくないと答えたのは全体で53.1%。年代別で見ると、それぞれ数値にバラつきが見られた。
飼い主の年齢が上がるにつれて、愛するペットの死の瞬間は見たくない人が増えるのだ。50・60代の高齢層になると、約6割もの飼い主が死に目に会いたくないと回答している。
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■ペットの死に目に会いたくない高齢飼い主の理由
その理由はなんなのか。編集部では、トイプードルを飼っている50代の女性に話を聞いてみることに。
「長年連れ添った愛犬の死を受け入れられないと思いますね。死の瞬間を近くで見ることは、精神的ショックが大きい。できれば、老衰で夜寝ている間に静かに息を引き取ってほしいと思ってしまいます。
この歳になると、死に向き合いたくないと思ってしまうのかもしれません」
また、柴犬を飼っている60代の女性は次のように語る。
「自分の歳のことも考えて、『次は自分の番かな』と考えさせられます。愛犬の死によって、自分の死も考えざるを得なくなる。
愛犬の死の瞬間が目に焼き付いてしまって、残りの自分の人生にも影響しそう。虚無感に襲われて、生きる気力を失ってしまうかもしれないと不安です」
大事な存在であるがゆえに、死というものを受け入れられないと思う人も。一方で20代の若い女性の飼い主は、
「いつか必ず訪れる愛犬の死は、ちゃんと近くで見て天国に送ってあげたい。その死を受け入れて、愛犬に感謝して生きていきたい」
と語っていた。人によっても考え方はさまざまだろうが、年齢によってもこうした違いが見られるようだ。愛するがゆえに葛藤した思いがうかがえる。
ペットを飼っているあなたは、その最期の瞬間を見届けてあげられるだろうか。やむを得ずその場に立ち会えないという人もいるだろう。来るその日のことはまだ考えたくないかもしれないが、頭の片隅に置いておいてほしい。
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(取材・文/しらべぇ編集部・chan-rie)
【調査概要】
方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2016年6月24日~2016年6月27日
対象:全国20代~60代のペットを飼ったことがある男女892名 (有効回答数)