夏の高校野球はリスクが高すぎ!ファンが警鐘を鳴らす
夏の全国高校野球選手権予選が各地でスタート。憧れの舞台である甲子園球場を目指し熱戦が繰り広げられている。もちろん試合も熱いのだが、球場の気温もかなり高く、選手や観客に熱中症のリスクが。
昨年神宮球場で観戦していた観客3人が熱中症で倒れ救急搬送され、60代の男性が一時心肺停止状態に。ほかにも、選手が熱中症のためケイレンを起こす事態も発生。
開催時期や球場の変更を提唱する声があがっている状況だ。
■7、8月に高校野球の試合をすることについてどう思う?
昨今の夏は異常な暑さとなるだけに、もっとも気温の高い時間帯に野球の試合を行うという行為は死のリスクがあるといっても過言ではない。
選手やファン、審判などの生命を保護する意味でも開催時期を変更したほうがいいように思える。
しかし異論も根強く、意見が分かれている状況。ちなみに、しらべぇ編集部の調査によると、7月、8月に高校野球の試合を行うことについて「危険だ」と感じている人は4割。
まだまだ「高校野球は7月、8月の暑い夏にやるものだ」と考えている人が多いようだ。
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■ファンに意見を聞いてみた
現状に危機感をもっているというAさんに聞いてみた。
「夏の暑い時期に野球の試合をするのは、危険すぎる。選手はまだ屋根のあるベンチで休息をとれますが、スタンドのブラスバンドや応援団は日陰がなく、倒れるケースも多くなってきています。
好きで観にきている人はいいですが、学校が強制的に応援させるケースもある。それはちょっと、どうかなと。また、ずっと立ってる審判も辛いですよ。あのなかで、正確なジャッジを求められるわけですから。
予選は春の大会にある程度やって、ベスト16から2次予選というかたちで夜にやるほうがいいと思います。甲子園も7月上旬にするとか、涼しい京セラドームに変更するとかしないと、死人がでますよ。事件が起きてからでは遅い。いい加減個人の楽しみや大会の収益よりも選手関係者の生命を大事にして欲しい」
一方で7、8月以外の開催はありえないというTさんにも話を聞いた。
「危険なのはわかっていますが、現実的に夏休みの期間にやらざるをえないです。暑いときにやるから高校野球じゃないですか。みんなそれは承知のうえでプレーしていると思いますよ。いきなり変えられたら戸惑うし、夏の楽しみがなくなってしまいますよ。
それに甲子園球場を使うのをやめて京セラドームなんて、絶対ありえない。みんな甲子園を目指して努力しているわけですから、夢がなくなると思います。高校野球は夏だからこそ輝くんです。熱中症対策を十分にして、気合で乗りきるしかありません。倒れるのは、悪いですが自己責任ではないでしょうか」
いずれにしても熱中症のリスクが高いのは間違いない。観戦にいかれる人は熱中症に十分注意してほしい。
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(取材・文/しらべぇ編集部・佐藤 俊治)
【調査概要】
方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2016年6月24日~2016年6月27日
対象:全国20代~60代の男女1358名(有効回答数)