「理不尽すぎ…」女子マネージャーが甲子園に立つ→退場
2日に行われた全国高校野球選手権大会の甲子園練習で、大分高校の女性マネージャーがユニフォームでグランドに入り、約10分間シートノックを手伝っていたところ、大会役員に退出を命じられる事案が発生。
規定では試合に女性が出場できないというルールは明記されているものの、練習については記述がなかったそうで、監督の「いつも頑張っているからグラウンドに立たせてやりたい」という親心から参加させたという。
しかし運営側は試合の規定は練習にも準ずるとして、グラウンドから退くよう命じた。この件について「理不尽すぎる…」と批判が相次いでいる。
大分高校の女子マネが甲子園の練習でグランドに立つと10分後に制止された。
なんで?一緒に戦ってるやん!
プロ野球の始球式、チア、グランドに入るやん!女性禁止とかないやろ?危ないから?
いやいや、普段から手伝いしてくれてますから!女子マネも覚悟してやってますよ!— 松田幸起 (@kkkkoukkkki) August 2, 2016
https://twitter.com/zu_my/status/760356153196851201
■大学野球では女子選手も出場
リトルリーグや中学野球では男子に混じってプレーする女子も珍しくなく、元ソフトバンクホークスの馬原孝浩氏からホームランを打ったことがある元プロゴルファーの古閑美保などが有名だ。
また、大学野球でも東京六大学野球の試合で過去に女性投手が登板したことがあるほか、プロ野球独立リーグでもナックルを武器にする吉田えり投手がルートインBCリーグの石川ミリオンスターズに所属しプレーしている。
いずれも男性と同等あるいはそれ以上の実力があれば活躍できる舞台は用意されているが、高校野球は「危険である」ことを理由に一切の出場を禁止している状況。
「実力があっても女だからダメ」という高野連の規定は、やはりおかしいように思える。
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■ルールは守るべきとの声も
批判の声が続く一方、一部のファンからは「規定がある以上は守るべきだったのではないか」「故障したら誰が責任をとるのか」と高野連側を擁護する声もある。
https://twitter.com/yt777_/status/760357438583246849
https://twitter.com/s_89_s/status/760357609027186689
これまでグラウンドに立ちたくても立てない女性マネージャーがいたことを考えれば、たとえ理不尽なルールでも守り通すべきであるという主張も理解できる。
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■過去にも女子マネージャーで物議
女性マネージャーについては2014年に春日部共栄高校の女子マネが「自身の受験に有利な選抜クラスから普通クラスに転籍し野球部のためにおにぎりを握り続けた」と一部マスコミが報じ「性差別だ」と批判された。
高校野球は「野球に打ちこむ球児とそれを支える女性」を美談として語る傾向があり、今回も「男子と一緒に努力してきた女子マネの晴れ舞台」として美しい物語に仕立てあげようとしていた可能性がある。
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■マネージャーのあり方が問われる
マネージャーは女性が担当するという規定はなく、男子でも務まる。社会人やプロでは男子マネが当たり前で、チームのスケジュールや経費管理、異動や宿舎の手配などを担当する重要な役割として活躍している。
そのため、高校野球のマネージャーについても男子に限定してはどうかとの声がある。男子なら今回のような騒動や、性差別と混同されかねない美談はでないだろう。
いずれにしても今回の件はマネージャーのあり方を議論するきっかけになりそうだ。
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(取材・文/しらべぇ編集部・佐藤 俊治)