わからないから八つ当たり? 中高年のポケモン批判に物申す

2016/08/06 11:00


歩きスマホの中高年
©ぱくたそ

リリースから2週間。いまだ、毎日のように話題に上るスマホゲーム「ポケモンGO」である。

「地元の知らない場所を訪ねることができた」
「運動不足解消につながった」
「引きこもっていたが外に出るきっかけになった」

などのプラス面がプレーヤー(トレーナーとも)の間で認識されてきた感がある一方、ゲーム中の「歩きスマホ」やそれによる事故などは盛んに報じられ、非プレーヤーを含めての市民権は、まだまだ得られていないようだ。

非プレーヤーとおぼしき人の中には、いわれなき憎悪をつのらせてか「当たり屋」じみた行為に出る人もいるようである。



■憎悪の果ての「八つ当たり」

ほかにも「歩きスマホには体当たりを仕掛ける」と豪語し実行に移している非プレーヤーもいるようだ。Twitterは匿名が常識とはいえ、いだだけない発言である。比較的、中高年層に多いと見受けられるが、気のせいではあるまい。

なんにせよ、ゆがんだ正義感をかさに着た私刑は犯罪行為である。


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■ポケモンGO=歩きスマホなのか?

歩きスマホの女性
©ぱくたそ

ポケモンGOをプレーするためには、徒歩での移動がベスト。そのせいか、プレー中の「歩きスマホ」状態がマストになるという誤った認識の一人歩きも見られるが、実はプレー画面の注視は必要ない。ゲームを起動させたスマホを胸ポケットなどに収めておくと、モンスターと出会い次第、スマホが鳴って(または震えて)通知してくれる。

通知があったとしても、モンスターとの即時対決は求められていない。落ち着いてプレーできる場所を近くに見つけ、移動してから捕獲にかかればよい。

これらはプレーヤーの多くが認識を共有している事実である。すなわち「ポケモンGO」といえば歩きスマホ・歩きスマホといえば「ポケモンGO」と短絡的にとらえた意見は、「ポケモンGO」をよく知らない非プレーヤーの誤った認識がもたらしたものだといえよう。


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■若年層は「歩きスマホ」を明確に批判

グラフ

アンケートサイト「マインドソナー」を用いての調査によると、「歩きスマホに何らかの規制を設けるべきだ」という人の割合は58%ほど。20代では約75%、30代では約65%と、若年層ほど「歩きスマホ」を批判的な目で見ているようだ。

一方、50代での割合は48%ほどにとどまる。若年層に比べ、「歩きスマホ」への意識が低いといわざるを得ない。

その割には、よくわかっていない「ポケモンGO」を歩きスマホの温床などと斬って捨てる様子は片腹痛く、なじみがない・詳しくないもの(=スマホ)に対する憎悪・嫌悪を「ポケモンGO」ブームに乗じて発散している感もあって興味深い。

全国紙の世論調査でも「(ポケモンGOなどの)ゲームに規制を設けるべきだ」とする50代以上が8割を占めるというデータが報じられている。

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(文/しらべぇ編集部・上泉純

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