落語家はなぞかけができて当たり前?世代間で考えの差が顕著
落語家の仕事といえば、当然ながら落語を演じること。その存在はお笑い芸人とは一線を画しており、古来から日本に伝わる「噺」を後世に伝えることが、彼らにあたえられた使命といえる。
しかし、「人を笑わせる」ことも仕事のひとつ。そこでよく用いられるのが「なぞかけ」。
たとえば「しらべぇとかけてキャバクラ嬢のポケットのなかととく」とふり、「その心は」のあいの手の後、「いいライターをもってます」と落とす言葉遊びである。
言葉を巧みに操り笑いに変える落語家ならば、なぞかけくらいはいつでもできて当たり前のように思えるため、営業などで突然ふられることも多いと聞く。
しかしなかには苦手な人も居るらしく、困っている落語家もいるとか。
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■なぞかけくらい、できて当たり前?
一体「できて当たり前」と考えている人はどのくらいいるのだろうか。しらべぇ編集部の調査によると、約3割が「なぞかけはできてあたりまえ」と考えていることが判明。
どうやら「できない人もいて当然」と思う人が多いようだ。苦手な落語家にとっては、安心できるデータかもしれない。
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■中高年は厳しい目をもつ
しかしそんな安心は世代別の調査で打ち砕かれる。
20代から40代は低い割合になっているが、50、60代の中高年は「当たり前」と考えている。とくに60代女性はその割合が6割にまで到達。
急にお題をふられて答えに窮してしまっては、「なぞかけもできないなんて…」と絶句され、落語家としての存在を否定されてしまう可能性が高い。
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■落語ファンに意見を聞いてみた
落語ファンに意見を聞いてみた。
「個人的には落語家なら急にふられたなぞかけにも対応すべきだと思いますね。とくにイベントや寄席ではお金をもらって出演しているわけですから、やっぱりうまく落としてほしい。
三遊亭円楽さんなんて、不倫の謝罪会見でなぞかけでしめたじゃないですか。やっぱりあれくらいじゃないとね。普段から練習していればできるはず。それが仕事でしょう」(60代男性)
「 どうですかねえ。あくまでも『噺』がメインなわけですから、できなくても仕方ないような気がします。たまにイベントで無茶ぶりするMCがいるんですけど、かなり苦しそうに答えをひねりだしていたり、苦手を公言している人もいますよ。
落語家とはいえいきなりなぞかけのお題をふるのは無粋。事前に話を通しておくべきじゃないですか」(30代男性)
落語家のなぞかけとかけて、打てない野球選手ととく。そのこころは、「無茶ぶりは禁物です」。
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(取材・文/しらべぇ編集部・佐藤 俊治)
【調査概要】
方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2016年7月22日~2016年7月25日
対象:全国20代~60代の男女1376名(有効回答数)