乱世の純愛は実る?「戦国武将の妻になりたい」現代女性

2016/08/09 05:30

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『戦国自衛隊』、『信長協奏曲』、『信長のシェフ』。これらはいずれも「現代人が戦国時代にタイムスリップする」という内容の作品だ。

フィクションの世界では、この設定はもはや「定番」のようになっており、実際に「戦国武将に憧れている」という人も少なくないだろう。今や戦国史跡には歴女が押し寄せるようになった。

だが実際に戦国時代へタイムスリップし、戦国武将と世帯を持ちたいという勇敢な人はいるのだろうか。



 

■やっぱり少数派

しらべぇ編集部は、全国683名の女性に対し「戦国武将の妻になりたいか?」という調査を取った。

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結果、「はい」と答えた人は全体のわずか4.5%。ごく少数派と言うべき数字である。

タイムスリップしてまで戦国武将に近づきたい、という現代女性は滅多に存在しないと考えていいようだ。


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■戦国妻は楽じゃない

戦国時代は、男も女もサバイバルを強いられる。そもそも日本の16世紀は気候変動の関係もあり、日本全体が貧しかった。だからこそ全国規模の奪い合いが発生したのだ。

そして乱世とは、じつは男女平等が確立された世界。理由は単純で、戦国時代は慢性的な人手不足だから。「留守を守る」というのは、武器を手に居城を守るという意味だ。

また、夫が出世すればするほど「油断できなくなる」。ひとりの武将が大名に出世した場合、まず考えるのが「自身の後継者」だ。家を末代まで繁栄させるためには、安定的に子を誕生させなければならない。それができなければ、お家騒動が発生してさらにそこから新たな戦乱が勃発する。

14世紀初旬のフランス王シャルル4世は、生涯に6人の子を作った。ところが成人を迎えるまで生きたのは、その中のたったひとりだけ。しかもその子供は娘。フランス王家に男子がいなくなり、それがのちの百年戦争勃発の原因になったのだ。


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■強制離婚は当たり前

さらに、戦国期の女たちは離縁を強いられることも少なくない。

たとえば豊臣秀吉の妹のあさひは、弥助と世帯を持っていた。だが秀吉が徳川家康を懐柔するため、あさひを家康に嫁入りさせたのだ。当然、弥助とはその時点で強制的に離縁させられた。

当時、秀吉と家康は対立。しかも小牧・長久手の戦いでは家康が優勢に立ち、秀吉の分が悪くなっていた。その挽回策として自分の妹を利用したのだ。

こうした露骨な政略結婚が当たり前の時代に、純粋な男女愛を貫くのは非常に難しい。逆に言えば、誰にも気兼ねなく恋愛を楽しめる現代はやはり恵まれているのだ。

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(取材・文/しらべぇ編集部・澤田真一
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方法:インターネットリサーチ「Qzoo

調査期間:2016年7月22日~2016年7月25日
対象:全国20代~60代の女性683名(有効回答数)

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