終戦記念日でさえも…「終戦記念番組」がほぼない夏に

2016/08/15 08:30


画像はyahoo! テレビのスクリーンショット
画像はYahoo! テレビのスクリーンショット

8月15日といえば、終戦記念日。毎年この日に合わせて終戦関連のドラマやドキュメンタリーを各局が制作・放送している。

だが、今年は様子がおかしい。番組表を見ても、ほとんど予定されていないのだ。



■各局1週間の番組表を見ると…

東京で見られる地上波5局を8月8日〜15日まで確認してみた。

・日本テレビ…不定期に終戦記念ドラマを制作しているが、2011年を最後に5年連続で作らず。それどころか、この1週間に戦争関連の特番はない。



・TBS…終戦ドラマを全てCS放送に集中。過去に制作されたドラマを9本流すが、地上波では放送しない。13日、15日にそれぞれ報道番組内で特集を組んでいる。



・テレビ朝日…14日にドキュメンタリー2本と映画『日本のいちばん長い日』を放送。



・テレビ東京…15日の経済ドキュメンタリー番組で終戦を経済の面から特集する。



・NHK…11日に1本、13日に2本のドキュメンタリー(うち地上波は1本)、そして15日にBSにて終戦記念ドラマが放送。地上波では7月30日に終戦スペシャルドラマを放映済み。


もちろん、7日以前に放送されていたり、報道番組内で触れたりはするだろう。だが、あまりにも少ないのでは…と感じざるをえない。


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■一体なぜなのか?

一番の理由として考えられるのは、やはり「オリンピック」だろう。どの局も連日、長時間中継している。そのため戦争関連に割くための枠がない可能性も。

また、昨年は終戦70周年ということで、スペシャルドラマや戦争関連の映画などが数多く制作された。そのため今年は反動で少ないのかもしれない。

しかし、それ以上に「視聴率が取れない」「わざわざ放送しても興味を持たれない」という、根本的な問題があるのだろう。視聴率が取れれば、テレビ局は率先して制作し、枠を確保するはずなのだから。

もちろん平和の祭典であるオリンピックを見て、日本選手を応援するのもいいことだ。だが、8月15日くらいは71年前に実際に起きてしまった、戦争の悲惨さに思いを馳せることも必要だろう。

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取材・文/しらべぇ編集部・たつきあつこ

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