燃費偽装・三菱自動車社長の気になるアレについて直撃
世間を揺るがした、三菱自動車の燃費データ偽装。特別調査委員会の報告書が完成し、ユーザーであるしらべぇ編集部員にも報告書が届いた。内容にいくつか気になることがあり、専用窓口に問い合わせた。
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■対象車オーナーに10万円。対象外車種の買い取り価格が大幅下落…
ためしに番号非通知で電話を発信。しかし、通知に設定し直すようアナウンスが流れ、繋がらず。事情や意図はもちろん理解できるが、ここはどんな電話でも取る姿勢を見せてほしいところ。
かけ直すと、神妙な声の男性スタッフが丁寧に応対。まず投げかけたのは「公表された車種以外は、本当に燃費不正はなかったのか」。これについては、
「調査の結果、不正はみられないと判明しました」
とのことで、同社のこれまでの不祥事を考えると疑念を完全にはぬぐえないが、一旦信じるしかないだろう。
なお、損害賠償対象のユーザーには、10万円が支払われる。しかし、対象でなくても、三菱車ほとんどの買い取り価格が大幅な下落傾向にあるようだ。これは資産価値の大きな目減りや心理的な負担にもなるわけだが、
「対象ユーザー以外への補償はありません。これからも予定はありません」
との方針らしい。
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■なぜか微妙にかわいいアレ
電話応対してくれた担当者は三菱自動車の社員、ではない。外部の委託業者とのこと。不正に関わった社員が直接、ユーザーの問い合わせに答えることはあるのか、念のため尋ねると、言葉を慎重に選びつつ…
「本社のお客様窓口では、三菱自動車の社員が対応にあたります」
と教えてくれた。最後に、どうしても気になったことを質問。「益子社長のサインがおじさんらしくない、若干カワイイ筆跡に見えるのですが、これはご本人のものでしょうか」
すると、“ヤバい客”だと思われたのか、担当者は動揺をにじませながら…
「誠に恐れ入ります。本人のもので、間違いございません。」
と、回答。
このように問い合わせ窓口の対応において、一定の誠実さは感じる。しかし、今回の不正の根深さを考えると、失った信頼を取り戻すには長い時間がかかるだろう。
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(取材・文/しらべぇ編集部・伊東宏之)