アニメキャラの誕生を祝う人はリアルの欲求不満?心理専門家の考察
アニメキャラの誕生日を祝う文化がファンの間では浸透しており、ひとりのオタク女性が経験談を語ってくれた。二次元で生きるキャラクターへの愛の発露だったことがわかった。
アニメキャラをここまで愛してしまう人とは、どのような意識なのだろうか。しらべぇ取材班は、心理カウンセラー・園絵氏に分析を依頼した。
■なぜ二次元のキャラクターを好きになるのか
心理カウンセラー・園絵氏「特定のアニメキャラを好きになる心理には、熟知性の原則が関係していると思います。気になるキャラクターを繰り返し見ているうちに、好意を抱くようになるんです。
キャラへの関心や好意はどんどん大きくなっていき、誕生日を祝う行為に発展したのでしょう。誕生日を特別にしたい心理が働いての行為です。
自分の心を癒やしてくれる、自分の支えとなってくれるキャラクターを特別な存在にしたいと願う心が芽生えたのでしょう」
■根底にある二次元コンプレックス
心理カウンセラー・園絵氏「二次元コンプレックスとは、二次元キャラに対して生身の人間よりも恋愛感情を抱く状態をいいます。
一度、この状態になると、キャラクターに心を奪われ、グッズ収集や誕生日を祝うことで自分の心を満たすようになります。そうした行動がもっともわかりやすくキャラクターへの愛を満たしてくれるのだと思われます。
二次コンとも略される心理は、現実の恋がうまくいってなかったり、理想の異性がいなかったりをきっかけにして出現します。自分自身が思い描く理想の外見や内面のキャラクターに恋をするんです。
三次元のように裏切られることがない上に、だれにも迷惑がかからないので、どっぷりとはまっていくことも多いようです」
スマホゲームの課金を注ぎこむ行為も同様だろう。実際のアイドルであっても、二次元のアイドルであっても、癒やしを与えてくれるのは事実。
現実世界で戦うために、戦士は羽を休める憩いの瞬間が必要だ。心の休息を求める人は、アニメキャラにハマってみるのも一興だろう。
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(取材・文/しらべぇ編集部・モトタキ 取材協力:心理カウンセラー園絵)