夏の風物詩「蛍」をゲームでしか見たことのない人も
まだまだ暑い日が続く日本列島。纏わりつくような暑さにほとほと弱っている人も多いだろう。
しかし中には、風鈴を吊るしたり蚊取り線香を焚いたり、日本の夏を伝統的な方法で楽しむことができるのも事実だ。季節感のあるものは人を風流な心持ちにさせてくれる。
夏の風物詩の生き物といえば蛍だが、出会ったことがない人もいるようだ。
全国の男女1376人に調査を行ったところ16%が蛍を見たことがないと回答。都市化が進む現代社会の代償が見え隠れする結果となった。
■ゲームでしか現れない生き物?
年代別にデータを見ると、やはり見たことがない割合が多いのは20代・30代で、蛍を見たことがない割合は2割を超える。
古き良き時代を生きてきた60代の9割以上が蛍を見たことがあるのと比べると差は歴然だ。なぜ蛍を見たことがないのか、蛍をどのような位置づけで考えているのか若い世代に話を聞いた。
「生まれも育ちも東京で、親戚も関東に密集しているのであまり田舎に行ったことがない。蝉は東京でも見かけることがあるけれど蛍はもっとレベルが高いと思う。小学生のころに図鑑で見たことがあるけれど、今の生活が続く限りこれから先も見ることはないだろうな」(20代 女性)
「ゲーム『どうぶつの森』で川辺に蛍が現れるとそこで『夏だな』と感じる。バーチャルでしか見たことがないので幻のポケモンくらい希少価値の高いイメージ。本物を見てみたいとは思うけどどこにいるのかもわからないので、都内の知り合いにも蛍を見たことがない人は多いと思う」(20代 男性)
やはり都会から出たことがないとなかなか蛍と出会う機会がないのかもしれない。
身近なものではないながらも、見てみたいと憧れる若者は多いだろう。いよいよ夏も終盤戦。自ら光を発する不思議な昆虫が織りなす夏の風景をぜひ1度は味わってほしい。
・あわせて読みたい→【衝撃】日本人の半数がオリンピックに興味がないと判明
(取材・文/しらべぇ編集部・大久保彩乃)