広島カープ25年ぶりのリーグ優勝!1991年はどんな年だった?
こんにちは、モノブライトのベース、出口です。
今年のプロ野球セ・リーグは、広島カープの破竹の快進撃。25年ぶりのリーグ優勝というドラマチックな展開は長年チームを応援し支えてきたファンにとっては待ち焦がれたものでしょう。
地元である広島市ではオリンピックを凌駕する盛り上がりを見せており、マツダスタジアム開催ゲームのチケットは8月の時点で9月開催分は売り切れ、近隣の宿泊施設はほぼ満室状態になるなど、多くの経済効果をもたらしています。
25年ぶりの優勝はどのような形で結実するのか、期待が膨らみます。
今回のロック特撮では広島カープがリーグ優勝した1991年にスポットあてて、当時の特撮はどのような作品があったのかを調べてみました。
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■1991年は冬の時代!?
1991年はどのような作品があったのでしょうか。テレビ放映、映画を合わせると以下の作品が該当します。
・特急指令ソルブレイン(東映)
・鳥人戦隊ジェットマン(東映)
・不思議少女ナイルなトトメス(東映)
・ゴジラVSキングギドラ(東宝)
現在、テレビでは終了してしまった「メタルヒーローシリーズ」と「東映不思議コメディシリーズ」、そして現在も続いているスーパー戦隊シリーズ、映画は平成ゴジラシリーズの第2作目。
ご覧の通り、1991年は「仮面ライダー」と「ウルトラマン」が放送されていません。加えて、インターネットなんてご家庭にはない時代、過去作品を見るにはビデオ(販売は高額なため主にレンタル)のみ。
1991年では「特撮は子供向けのもの」という認識が主流となっていて、今のように映像ソフトや高額なフィギュアを購入する大人の特撮ファンが少なかった時代と言えます。
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■新しい「特撮」への挑戦
特急指令ソルブレインと鳥人戦隊ジェットマン、この二つの作品の共通点は「これまでの特撮作品では扱わないテーマがある」ことです。
ソルブレインは警察組織に属する特装救急警察の物語。救急という概念があるので、戦うことよりも「救う」ことが優先されるヒーロー像は当時では非常に革新的です。
鳥人戦隊ジェットマンでは明確な敵組織が地球を征服しようと企みますが、それを阻止するための戦いよりも「メンバー間での恋愛トラブル」が多く描かれます。
「敵だ!やっつけるぞ!」という勧善懲悪パターンに「なぜ戦うのか」「何を思うのか」といったキャラクターの行動原理が付け加えられ、特撮における新しい物語を提示しました。
1991年は作品数こそ少ないですが従来の特撮作品の枠を壊そうとするチャレンジが試され、そのいくつかは現在の作品にも受け継がれています。
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■25年間で変わったもの、変わらなかったもの
1991年の特撮は、新しい試みがあったにしてもあまり元気がなかった時代です。しかし、「パラダイムシフト前夜」とも言えます。
実際この翌年には仮面ライダーの新作「真 仮面ライダー 序章」がリリース。
1993年には円谷プロ制作の巨大ヒーロー「電光超人グリッドマン」が放送開始され特撮がにわかに盛り上がりを取り戻し始めました。
1996年には新しいウルトラマン「ウルトラマンティガ」の登場を筆頭に、従来の方法論を一新した(デジタル技術の台頭、新しいテーマの切り出し方など)多くの新生代ヒーローが私たちの前に現れます。
この25年間で特撮の手法は大きく変化し、映像のみで言えば1991年の作品とは比べ物にならない表現に到達しました。しかし、特撮の本懐はまったく変わっていません。
格好良いヒーローに憧れる気持ちは映像自体の善し悪しとは関係ありませんし、巨大な怪獣への畏怖の念も同じ。
劇場でシン・ゴジラを見て感じた高揚感は1991年に見たゴジラVSキングギドラとまったく変わらないものなのです。その高揚感は一言で言うと「特撮が好きで良かった」という気持ち。
25年ぶりのリーグ優勝を待ち望む広島カープファンの皆様におかれましても、同じように「カープ好きで、カープを応援してて良かった」という感慨をお持ちだと思います。
ファンである私たちの応援は、必ず届くのです。
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(文/モノブライト・出口博之)