自然派ママ炎上「火傷治すには温めるべき」なぜ思い込むのか
「火傷をした患部を水で冷やすのではなく、火で炙ってあたためる」と自己流の治療法を「自然派ママの新常識」として紹介したブログが炎上している。
なぜ、ブログ筆者のような思考で行動する人は跡を絶たないのだろうか。心理カウンセラー・園絵氏は、メタ認知の欠如が大きい要因になっていると話す。しらべぇ取材班がくわしく聞いた。
■「自然派ママの新常識」著者と受け手の問題点
心理カウンセラー・園絵氏「渦中のブログは、専門的に根深く調べているわけではないことがわかります。
膨大な情報がブログ筆者の頭のなかで錯綜し、独断で誤った情報を発信したのが今回の記事なのではと思います。
しかし、真剣に伝えようとしているがゆえに、情報を鵜呑みにしてしまう人は一定数いるように感じます」
■メタ認知とは?
心理カウンセラー・園絵氏「メタ認知とは、自分の思考や行動そのものを対象として、客観的に把握し認識することです。
論理的に考えれば、火傷した患部をさらに温めるのは、熱が深く伝導して逆効果だとわかるはずです。
物事を鵜呑みにせずに、まずは論理的に検証することが大事でしょう。自分に専門知識が足りないのであれば、専門書を片手に、深く道筋を立てて理解することが大事です。
つまり、物事の本質を見極めることです。なぜそうなるのかを理解せずに、こうすればこうなったという話だけを信じないようにすることが大事です」
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■なぜ、不確定な情報を信じてしまうのか
心理カウンセラー・園絵氏「人間は好感度の高い人の話を鵜呑みにする傾向があります。フットワークが軽い人は第一印象の好感度が高いものです。気をつける必要があります。
対面で話をしている場合は、デメリットなリスクに気づけないこともあります。流暢に話すプロフェッショナルが相手ならば、詭弁であっても説得されてしまうこともあります。
どんな話でもあっても、100%鵜呑みにしないようにしましょう。しかし、何も信じないのでは、相手との関係は壊れてしまいます。50%を信じ、あとで自分なりに検証すると妙なウソに騙されにくくなります」
素直なのは利点と思われがちだが、なんでも鵜呑みにしてしまうのは取り返しのつかない事故を引き起こす危険性がある。そうならないためにも、とくに医学に関しては気をつける必要があるだろう。
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(取材・文/しらべぇ編集部・モトタキ 取材協力:心理カウンセラー園絵)