枕の方角を気にする?あまり知られていない「北枕」の秘密

2016/09/28 08:00


お釈迦様
maked/iStock/Thinkstock

あなたは、寝るときに枕を置く方角が気になるだろうか? よくいわれるのは、「北枕は縁起が悪い」というもの。死者を北枕で寝かせる風習があるため、生きている者が同じように寝るのは避けるべきだとされることもある。



■枕の方角が気になって仕方がない人の割合は…

しらべぇ編集部では、全国の20代〜60代の男女1,368名を対象に「寝るときに枕の方角を気にするタイプかどうか」調査を実施。すると、結果は約1割とごくわずか。

枕

「北枕=縁起が悪い」「東枕=恋愛運、仕事運アップ」などさまざまな説があるが、部屋のレイアウトで方角まで細かく気にする人は世間的に少ないようだ。


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■昔の言い伝えを信じ続ける人も

だが、年代別でいうと50代女性が唯一2割で高い数値に。編集部が枕の位置にこだわる50代女性に話を聞いてみると、やはり「北枕」は断固として避けると語っている。


小さいころ、母から「北枕は死者がするものだからやっちゃダメ」と散々言われて育ってきました。なので、自分の子供にもそのように教えてきましたね。


旅行に行ったときも大変ですよ。その部屋はどの方角にあって、枕は北枕じゃないか調べますから。たまたま泊まった部屋が北枕だったとき、わざわざ体の向き逆にして寝たこともありました。


この女性のように、昔からの言い伝えを守って生きている人もいる。


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■「北枕は縁起が悪い」は勘違い?

一方で、この言い伝えに反論する人も。仏教系大学の関係者である40代男性は、「北枕=縁起が悪い」わけではないと語る。


北枕の由来は仏教です。80歳を過ぎたお釈迦様がインドの故郷へ最後の旅に出た際に、道半ばで入滅します。そのとき弟子たちに「頭を北に向けて床を用意してくれ」と言い、頭を北にして右脇を下に向けて、西に向かって付し入滅したそうです。


そのため、日本でも仏教式の通夜や葬式の際に、遺体を北枕にする習わしがあるんです。これは、前述のお釈迦様の入滅を模してという風習なのですが、日本ではこれが「縁起が悪い」というイメージになってしまっています。由来や背景を知らずに、悪い印象だけが独り歩きしてしまったのでしょうね。


ところが、仏教の起源であるインドでは、今もなお教養のある人々の間で「北枕で右脇を下に向ける」のが、最上の寝方だとされているんです。インドでは、古来より「北に理想の国、南に死の国」と言われてるようで。


また、北を枕にするということは、物理的に地磁気の方向に一致するので健康的とも。日本でもお坊さんたちには代々伝えられ、この寝方で寝ている人が多いそうですよ。


とのことだ。仏教の話以外にも、風水的に北枕は運気を上げるとされている。こうしたことを知っておくと、北枕に対してのイメージも変わるのではないだろうか。

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(取材・文/しらべぇ編集部・chan-rie
qzoo-200x94【調査概要】 方法:インターネットリサーチ「Qzoo
調査期間:2016年8月26日~2016年8月29日
対象:全国20代~60代の男女1,368名(有効回答数)

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