「押し切り」を調理器具にしたら→かなり便利そうなものに
どこの学校にも、「押し切り」と呼ばれる事務用品がある。紙の束を大きな刃で裁断する、あの道具である。
一歩間違えば指を切り落としてしまいそうな代物だが、これを料理に応用できないかと考えた人が。
もしこの押し切りと同じ仕組みの調理道具があれば、みじん切りも大きな果実のカッティングも容易になるのでは? そうした発想の製品は、すでにこの世に登場している。
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■ダマスカスナイフで一刀両断
クラウドファンディングサイト『Kickstarter』に、斬新な調理道具が出展された。
『Spéciale』という商品名のそれは、見た目も機能も「押し切り」そのものである。だが我々が見慣れた事務用品と大きく違うのは、このSpécialeが使用する刃はダマスカス鋼だという点。
この鋭利かつ強靭な刃で、チーズもメロンも切り分けてしまう。包丁の使用が苦手な人でも、野菜のみじん切りやサイの目切りが可能だ。
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■資金調達大成功!
刃の部分は分離可能で、まな板とは別に収納できる。
台所での使用もさることながら、テーブルの上での活躍も想定されているようだ。欧米では、チーズをホールサイズで買うことがよくある。それを自宅で切り分けて食べるのだが、もちろんサラミやソーセージでも構わない。用途が幅広い点も、Spécialeの持ち味だ。
ちなみにこの製品、Kickstarterでの目標調達額は2万5,000ドル。だが早い段階でそれを大幅に超えてしまった。残り期限22日の時点で、7万ドル弱の資金を調達している。
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■生活を便利にする発明
クラウドファンディングサイトでの資金集めに成功する製品は、いずれも「生活のちょっとした難儀を解決する」共通項が。
スティーブ・ジョブズが初めて世間に発表した頃のiPhoneのように、この世の理を変革してしまうような発明品でなくとも問題はない。むしろ地味な発想だが実生活で確実に役立つだろうという製品が、人々の注目を集めやすいのだ。
それはまさに「発想の勝利」と言えるのかもしれない。
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(取材・文/しらべぇ編集部・澤田真一)