「お客様は神様」偉そうにしていいと思う人6%→真意は別の意味

客と店員の握手
MASARU UEDA/iStock/Thinkstock

悪質クレーマーが店側に理不尽なクレームをつけるときに都合のよい言葉「お客様は神様です」。

最近でも、人身事故により電車が遅延し乗客が車掌に詰め寄ったことが原因で、車掌は上着と制帽を脱ぎ捨て5m下の地面に飛び降りるという事件が起こった。

遅延によりストレスが溜まるのは理解できるが、怒りの矛先が現場の車掌へうつるのはおかしい。

そこでしらべぇ編集部では、全国の男女1365名を対象に「お客様は神様だから偉そうにしてもいいのか」について、調査を実施した。



 

■店側に偉そうにする客は非常に少ない

お客様は神様だから偉そうにしてもいいと思う

全体でみると日本人の6%。集団主義が多い日本人には、傍若無人な行動はしにくいのかもしれない。

逆に、集団的意思がそうしても許されると判断したからこそ、上記のような事件が起こったのだろう。


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■年収が高くなると偉そうになる?

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年収700万円~1,000万円がトップ、1,000万円以上が2位に。全体の1割とはいえ、お金を持つと店員に偉そうにしても良いという幼稚な思想が芽生えてしまう人もいるのか。


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■iPhone7購入者は神様!?

なお、iPhone7購入者にも偉そうにしてもよいと考える層が多いようだ。

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購入者と未購入者とのあいだにおよそ6倍の差が現れた。日本で販売されているiPhone7はSuicaに対応する。

購入者のなかには、それを使うさまを見せつけてドヤァとなりたい人もいるのかもしれない。


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■お客様は神様ではないが、神様のようなお客様はいる!?

小売業で働く人に「お客様は神様です」の印象について聞いてみた。

「僕も当然ほかの店で物を買うし、同業者だからやられたら嫌なことはよく分かる。だからこそやるわけがない。やられたら嫌なことをやらないのは、人間の基本」(40歳店長/男性)


「お客様だからと言って偉そうにして良いわけがない。でも、たまに神様のように思えるお客様だったらいる。ああいう人ばかりだったらいいのに」(19歳レジ/女性)


やられたら嫌なことはやらない、神様のようなお客様、確かにそんな人ばかりの優しい世界になれば、悪質クレーマーは撲滅されるだろう。


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■「お客様」の意味がこじつけられた

「お客様は神様です」のフレーズは、1961年頃に演歌歌手・三波春夫が営業先で司会との掛け合いのなかで生まれた。三波が言う「お客様」は「チケットを買ってくれた客席の聴衆」のことを指している。

最高のパフォーマンスを観客に見せるためには、雑念を払い、心をまっさらにしなければならない。あたかも神前で祈るときのようである。

だから、お客様を神様のようにとらえるのだ。決してただひたすらお客様を崇拝するような言葉ではない。


いまでは「お客様」の意味が、商店や飲食店に来る客やクライアントに間違って解釈され、クレーマーたちの都合のよい言い分となってしまった。

悪い意味で使われがちな「お客様は神様です」。悪質クレーマーが減ることが、神様に対するサービス向上に繋がるいちばんの方法なのかもしれない。

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(取材・文/しらべぇ編集部・野夢宇一貴

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方法:インターネットリサーチ「Qzoo

調査期間:2016年9月23日~2016年9月26日
対象:全国20代~60代の男女1365名(有効回答数)

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