漫画のような大谷翔平選手の今年の活躍を「あの漫画」と比較してみた
プロ野球の大谷翔平選手の今年の成績が前代未聞の記録ずくめだととして世間をにぎわせている。
日本シリーズ第3戦では打者としてサヨナラタイムリーを放つなど、その活躍ぶりは「小学生が考えた漫画のキャラクター」とネットでも揶揄されるほど。
https://twitter.com/silentpierrot32/status/790912093478277121
漫画だとしても有り得なすぎて馬鹿にされる筋書きをリアルで目の当たりにしてる #大谷翔平
— なつやすみ (@mihimaru_GT) October 25, 2016
本日の日本シリーズの予想先発は増井浩俊投手であるが、クライマックスシリーズのように抑えで登場するのか、打者として決勝打を打つのか、最終戦に登板して・・などと話題が尽きない。
そこまで騒がれるとは、果たしてどれほどのものか、今季の成績を見てみよう。
■投手成績
21試合登板
- 10勝4敗(パ・リーグ8位)
- 174奪三振(パ・リーグ3位)
- 防御率1.86(規定投球回数に達していれば1位)
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■打者成績
104試合
- 打率.322(規定打席数に達していればパリーグ2位)
(323打数104安打) - 22本塁打(パ・リーグ8位)
- 67打点(パ・リーグ13位)
と、入団当初は無理だと言われていた二刀流を完全に遂行し、投手としても打者としても一流の成績を収めている。またクライマックスシリーズにて自身の日本記録を破る165km/hを出したことで、さらにその怪物ぶりを発揮している。
それだけではない、今年は
- 2年連続開幕投手
- 4試合連続ホームラン
- 交流戦ではプロ野球「史上初」DH解除での投手スタメン
- 1番投手として出場した試合で、先頭打者にして初球ホームラン
- オールスターのホームランダービー優勝&MVP
- マジック1で迎えた試合で対戦投手は憧れだった花巻東高校の先輩の菊池雄星。その試合で完封し胴上げ投手に
- 球聖ベーブルースのメジャー唯一となる「同一年度での10勝かつ10本塁打」を超えた、史上初の「10勝かつ20本塁打」を達成
- クライマックスシリーズでDHを解除し、抑えとしてセーブを記録
と漫画のキャラクターと言われても仕方ないほどの数々のドラマを生み出している。
では、本当に漫画のキャラクターと大谷選手とを比べてがどれほどすごいのか検証してみた。
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■『MAJOR』茂野五郎
速球投手といえば、全78巻からなる大ヒット野球漫画MAJORの茂野五郎が有名だろう。
作中ではその剛腕から繰り出される直球で、メジャーリーグの名だたるバッターから三振を奪った。漫画の原作だと、その最高速度はなんと「102マイル」。時速に換算するとおよそ164km/hにもなる。
とここで、大谷選手の記録を見ると「165km/h」。漫画を超えている!
MAJOR連載当時は、(漫画とはいえ)日本人初の160km/h超えの速球投手となった茂野五郎に「リアリティがなく、あくまで漫画」だというのが世間の認識であったのではないだろうか。
漫画が参考であるものの、大谷選手の身長、体重を考慮すると、今よりもさらに速い球を投げる可能性を十分に秘めている。
・大谷翔平:193cm/100kg
・茂野五郎:180cm/75kg
また茂野五郎は、打者としても非凡な才能を見せる。
学生時代はピッチャーでクリンナップをつとめ、活躍の場をメジャーリーグに移しても、チームの危機には長打を放つなどの抜群の野球センスを見せており、「打って守って走れ、三振も取れるプロ野球選手」が理想のプレーヤー像と語っている。
しかし、そんな漫画のキャラクターでも二刀流という規格外のことはやってのけることはなかった。
茂野五郎は23歳の5年目となるシーズンにメジャーリーグで最多勝、サイヤング賞を取っている。
本日の日本シリーズもさることながら、来年5年目を迎える大谷選手の活躍も見逃すことができない。
(取材・文/しらべぇ編集部・吉尾峻)