弁護士や医師も…専門家を悩ませる「知人による無料相談」の悪夢

コラム

2016/11/06 18:00

佐藤大和

レイ法律事務所・代表弁護士の佐藤大和です。

専門的な資格を持つ人の多くが、友達や知り合いから、恋愛相談、人生相談などの相談を受けたという経験があるかと思います。

私は弁護士をしていますが、資格を取ってから多いのが、友達や知り合いからの法律相談。そんな私が先日、ツイッターで以下のようなことを呟きました。


 

■弁護士や医師への「無料」相談

このツイートに対し、個別連絡も含めて、「すごくわかる」「助けてあげたいけど、心労がたまり、こちらがダメになる」「かわいそう」などの多くの反響がありました。

「友達に弁護士や医者がいると良い」ということはよく言われています。そして、実際に友達に専門家がいるのは便利です。

しかしじつは、相談を受ける弁護士が無料相談に苦しんでいるケースも。

弁護士だけではなく、手に職をつけている人や専門家、さらには、相談をたくさん受ける人の中にも、同じく苦しんでいる人がいるのではないでしょうか。


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■時間と「回答への責任」も

おそらく多くの専門家には「助けてあげたい!」という気持ちがあります。

しかし、そのボランティア相談は、仕事ではなくプライベートな時間を使っての相談であり、相談や回答には準備も入れるとある程度の時間も必要となります。

さらに、回答の責任も負わなければなりません。また、お金をきちんと支払って頂いている相談者や依頼者との関係もあります。

このように、ボランティア相談はあまりにも負担が大きすぎるのです。 本当は僕が大好きな漫画である『るろうに剣心』の緋村剣心のように、無償で助けてあげたいと思っていました。

しかし、上記のような負担を覚悟で一生懸命に回答しても、その後に何も反応がなかったり、時間お構いなく相談してきたり、約束した時間に連絡がなかったり、逆ギレされたり、全ての責任を負わせてきたり…このようなことがあると、徐々に心が蝕まれていく音が聞こえます。

「単に弁護士を上手く使おうとしているだけ」のような印象も。 頼ってくれるのは本当に嬉しいですが、ちょっとしたマナーや心遣いがほしいのです。

わがままかもしれませんが、そうでないと、こちらの心が持ちません。人を守ることも大事ですが、同時に自分の心を守ることも大事なのです。


■弁護士だけの問題ではない

これは何も弁護士や専門家だけではなく、全ての相談に当てはまると思います。相談する側のマナーやちょっとした配慮が必要です。

相談する側も無責任ではいけません。そして相談を受ける側は、自分を守るためにも「断る勇気」が必要です。

僕は自分の中で、ルールを決めています。今でもボランティア相談は受けていますが、受けたい、助けたいと思うような相談のみを受けています。

おそらく自分なりの判断基準をもっている専門家の人たちは、多いと思います。 上手く頼ってくれたら、喜んで対応するという専門家もいるはずです。

友達や知り合いの専門家などに相談する場合、最低限のマナーとちょっとした心遣いを大切にしてあげてくださいね。

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(文/レイ法律事務所・佐藤大和


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