最近HIV検査をした人の割合は?その素顔と責任感とは
「厚生労働省科学研究エイズ対策事業研究班」の感染者報告数のデータによると、2004年が756件、2014年が1,063件で1.4倍の伸びになっている。
HIV感染者・エイズ患者数は、2016年9月までの累計で26,981人(エイズ予防財団)だ。
感染・患者数でみると少ない印象だが、性的な接触による感染が多く、恋人や配偶者へ二次感染してしまうことも。
二次感染の防止は、なによりもHIV検査をすること。そこでしらべぇ編集部では、「ここ3年以内にHIV検査をした」人を調査してみた。
画像をもっと見る
■50代男性がもっとも多い
「ここ3年以内にHIV検査をした」人は全体で6.8%。低めの数字ではあるが、50代男性が13.0%とかなり高い結果に。
20代、30代は男女の恋愛が活発な時期でもある。人によっては、海外でのアバンチュールもあるだろう。
また、最近では「結婚前にHIV検査をうけよう」というキャンペーンもあるため、割合が上がっている可能性もある。
逆に、仕事や子育てが忙しい40代はもっとも少ない。それらが落ち着いた50代男性が羽目を外しているのだろうか。
関連記事:妻に先立たれた中年男 性のはけ口にした少女5名にHIV感染させ逮捕
■夫婦円満でも心配なケースも…
3年以内の検査経験者は、未婚既婚で違いはない。夫婦円満でもちょっとした遊びでリスクを負うこともある。そういう遊び好きなパートナーを持つ不安から、検査を受けるケースもありそう。
「結婚して幸せ」という夫婦でも6%台で、ここ3年以内のHIV検査経験者がいる。
もっとも検査率が高いのは、結婚生活に不満のある男性で13.6%。妻の不貞を疑っているのか、自分が浮気しているのかはわからないが、念のため検査を受ける人が多いようだ。
関連記事:新型コロナ感染とHIV陽性を匂わせた女 警官らへの悪質行為で実刑判決に
■「英雄色を好む」は女性にも
「浮気経験者」「性欲が強い」層などでやはり、HIV検査経験者が多い。
男女の出世別でみたのが次のグラフだが、女性で出世している人の23.1%(5人にひとり)が、ここ3年以内にHIV検査をしている。
「仕事ができる人」や「年収の高い人」で検査経験者が多いのは、ひとつには責任感の表れだろう。リスクを負ってでも望みを果たしたいのなら、その結果のおよぶ先も考えて行動したいものだ。
・合わせて読みたい→HIV検査は「自分のため」ではなく大切な人のため…エイズ発症前に気づく重要性
(取材・文/しらべぇ編集部・谷葦夫)
【調査概要】
方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2016年10月21日~2016年10月24日
対象:全国20代~60代の男女1,387名(有効回答数)