放送作家になる方法は?駆け出し若手作家の月収は驚愕の「小遣いレベル」
鈴木おさむや秋元康・小山薫堂など、「めちゃくちゃ稼いでいるんだろうなぁ」というイメージのある放送作家。
肩書は知っているけれど、どうやったらなれるものなのか? 本当に稼げる仕事なのか? 若手放送作家たちに話を聞いた。
■さまざまなルートから
バラエティ番組などで耳にする「芸人から放送作家へ」というケースの藤田さん(仮名)は、放送作家になった経緯をこう語る。
「僕自身は、もともと芸人を志していましたが、アルバイト先にたまたま放送作家をやっている人がいたので、話を聞いたり仕事を手伝ったりしているうちに、そちらへ流れていきました。
芸人になると放送作家と関わることも多いですから、そこから作家に転向…というのもあると思います。そもそも放送作家って、かなり数が少ない。世間的には、あまり認知されていませんから、はじめから放送作家志望という人は、珍しいです」
その一方で、「はじめから放送作家志望だった」という山本さん(仮名)は、アプローチが異なる。
「芸能事務所やプロダクションが開講している、『養成講座』に入りました。講座終了後、そのままプロダクションに所属して、そこで制作している番組の仕事も担当しています。
事務所が大きいと制作している番組も多いですし、ライブや舞台の構成作家をするなど、金額はさて置き仕事はありますね」
お笑いタレントが所属する事務所や声優を抱えるプロダクションが、スクールや養成講座を持っているのと、同様のパターンがあるようだ。
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■ギャラに驚愕
実際に「若手で、どれくらい稼げるのか?」を聞いてみると、多少の差はあるものの、2人からは絶句するような答えが返ってきた。
「月1~2万円とお弁当くらいですかね。ペーペーだと、番組台本書くだけじゃなくて、番組制作の手伝いにも入るなど、積極的に関わらないと使ってもらえないので。レギュラーで帯契約できたら、月8万円くらい。それが2つか3つあれば、この仕事だけで食べていかれるんですけどねぇ。
さらに売れっ子作家になれば、企画会議に出るだけで、それなりにもらえる…そうなるように、がんばりたいです!」(山本さん)
「月給でいうと、3~5万円といったところです。
『芸人では食べられないから、放送作家に』話があるので、よく“なっても、食べられないじゃん!?”と言われます。でも、事務所にもよるけど1~5年目くらいの芸人の平均給料は3000円くらいですから、芸人に比べれば全然マシですよ」(藤田さん)
「食べられないから放送作家」になって、それもそれだけでは食べられないって、一体…。
「『作家向き』な芸人っているんです。演じるのが苦手な人とか、ネタを見たり作ったりするのが好きな人とか、“どうやったらこの客層に喜んでもらえるネタが作れるか?”を考えるタイプ。
芸人では食べられないけど、お笑いには携わりたい…お金よりも結局は、そこですかねぇ(苦笑)」(藤田さん)
売れっ子作家を目指すにしても、芸人からの転向組も、芸人同様に食べていけるようになるまでのプロセスは厳しいが、“夢のある仕事”と言えそうだ。
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(取材・文/しらべぇ編集部・くはたみほ)