ファミコンやゲームボーイが楽器になる音楽イベントに行ってみた

2016/12/02 10:30

11月23日(水・祝日)に行われた『CHIP UNION FESTIVAL 2016』。ファミコンやゲームボーイなど、懐かしのゲームハードが楽器として登場するユニークな音楽イベントだ。

ファミコン世代である記者はレトロゲーム好きの知り合いに誘われて行く機会があったので、そのときの様子を伝えようとおもう。


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■入ってすぐにファミコン

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イベントが開催されたのは渋谷O-nest。ビルの5Fがステージ、6Fが受付になっていて、エレベーターを降りると早速、普通の音楽イベントとは違う異様な雰囲気に包まれる。もしや場違いな所に来てしまったのではないかと不安がよぎる。

入り口に展示されているのは2016年に発売されたファミコンカセット『キラキラスターナイトDX』の試遊台。話には聞いていたが、本当にファミコン実機(ニューファミコン)で動いているではないか!

プレイしている人を後ろから見ていると、画面をちょこまかと動き回るドット絵のキャラクターとピコピコした音楽に癒やされている自分に気付く。もしかするとこれ、ファミコン世代のおじさんにとってはドンピシャなイベントなのかもしれない。


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■遊べて楽しいコーナーが満載

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受付フロアでは、他にもレトロゲームと今を結びつけるユニークなブースを見ることができた。

「ナカムラ画伯のDOT似顔絵コーナー」では、YMCKの中村智之氏が直筆のドット絵で似顔絵を描いてくれる。

「アイロンビーズたいけんコーナー」では500円でアイロンビーズが体験可能。記者もやってみようかと思ったのだが常に満席なほどの盛況で、参加者の方々が気合いの入ったドット絵を作り上げていた。

また、フードコーナーでは「聖地」と呼ばれる8bit cafeのカレーも販売していた。タイカレーの酸味と刺激がライブで疲れた頭と身体に心地よく馴染み、こちらも人気だったようだ。

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■懐かしくて新しい「チップチューン」

ライブの内容については驚きの連続だった。

まず、ステージ上のアーティストが楽器ではなく、ゲーム機を操作しているのだ。

あるアーティストはゲームボーイを操作し、別のアーティストは海外ファミコン(NES)のコントローラーを握っている。一見するとゲームで遊んでいるようにしか見えず、音楽が鳴っていなかったらシュールな光景である。

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しかし、音にはそれ以上の驚きがあった。

聴こえてくるピコピコ音は確かに懐かしのゲーム機から流れてくるものなのだが、音楽性がヤバい。クラブミュージックやボーカルを8bitで再現したものなど、音楽の幅が実に多彩なのである。

こうした音楽は「チップチューン(Chiptune)」と呼ばれ、今では音楽ジャンルの一つを形成しているという。

ファミコン世代も、新世代の若者も共に楽しむことができるジャンルなのだ。


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■タイムスリップしたような体験

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トリを務めるYMCKのライブも素晴らしかった。

ドット絵の映像とリンクした音楽や、オーディエンス参加型のパフォーマンスが見ている者を飽きさせず、MCパートでは伝説の迷作「頭脳戦艦ガル」の話題が出てきたり、ライブ参加者による連打速度測定が始まったりと「今って本当に2016年だっけ!?」という感想を抱かずにはいられなかった。

懐かしいだけではなく新しくて楽しい『CHIP UNION FESTIVAL』、ここでは時空の狭間に迷い込んだような体験ができるぞ。


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(取材・文/しらべぇ編集部・びやじま


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