成宮寛貴氏の引退とセクシャリティ LGBT問題の専門家に聞いた

写真週刊誌『FRIDAY』に、2週にわたって「コカイン使用疑惑」を報道され、芸能界を引退した元・俳優の成宮寛貴氏。

引退を表明した直筆FAXの中では、「絶対に知られたくないセクシャリティの部分もクローズアップされてしまい…」と言及されている。



 

■LGBTにまつわるもうひとつの問題も

一方、みちのくプロレスの覆面レスラー、ザ・グレート・サスケ(47)が公式ブログで、

「その幕の引き方じゃぁ我々家族は逆に許しませんよ。10年程前に愚息があなたから受けたハラスメントが真実だったって認める事になっちゃうじゃないですか?」


と投稿。さらに『週刊文春』がウェブサイトで、「モデルをしていた長男が成宮氏に『1億円あげるから俺と寝てくれ』と無理やり関係を迫られ、PTSDを発症した」とのサスケ本人の取材記事を報じている。

事実だとすると、セクシャルハラスメントの恐れがある行為だ。


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■アウティングと同性セクハラ

LGBTが社会的に認知されつつある中で、自分の意に反するカミングアウト(アウティング)と同性セクハラは、扱いが難しいテーマだ。

そこで、LGBT総合研究所所長で、自らもゲイであることをカミングアウトしている森永貴彦氏に話を聞いた。

LGBT総合研究所


■「カミングアウト→人事に報告」のケースも

森永所長:カミングアウトは、LGBTにとってものすごく勇気が必要な行為。自分が傷つく可能性だけでなく、「そんな重いこと言われても…」と話した相手を傷つける恐れもあるからです。


だから、LGBT当事者にとっては、覚悟が座ってようやくできることなのですが、それが社会的にはなかなか認識されていない。


信頼している相手だからこそ、その特別な関係性においてカミングアウトしたにもかかわらず、「ねえねえ、あの人、ゲイなんだよ」と周りに話したり、聞いたことを自分で抱えきれず、「人事に報告した」というケースもあります。


中でも、メディアはとくに慎重に扱わなければならないと思います。なぜ、ゲイの可能性を匂わせるような報道をしたのか、薬物疑惑に絞って報じなかったのか、とても残念に思っています。


セクシャリティについては、自分の中で納得がいっていない人もたくさんいます。「ゲイであることを自分でも受け入れられていないけれどもゲイだ」という人もおり、パーソナルで流動的な面があるのです。


■阻害されているゆえの反動も

森永所長:LGBT当事者の中には、自分たちが社会から阻害されているゆえに、「アウトローだから許される」みたいな感覚で不法行為を働く人がいるのも事実。


「キャラクターがゆえに何でも許される」と考えているようにしか見えない振る舞いも、見たことがあります。中には公園などで、屋外にもかかわらずその場で性行為までしてしまう人も。


また、危険ドラッグなども気軽に手を出す若いLGBTの人が少なくないのも、大きな問題だと思っています。


今、「LGBTのセクシャリティを認めてほしい」という社会的な動きがある一方で、LGBTサイドはノンケのセクシャリティも認めなきゃいけない。セクシャリティにかかわらず、気持ちがマッチングしなかったときには自分の気持ちを抑えることが大切。男女の場合でも一緒ですよね。


LGBTの中でこういうことが時たま出てしまうのは、本当に残念です。品のない行動をしている一部の人が、LGBT全体へのイメージを悪化させてしまうと思います。


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(取材・文/しらべぇ編集部・タカハシマコト 取材協力/LGBT総合研究所・森永貴彦)