子供の防犯のために「マンション内挨拶禁止」賛成できる?
こんな社会になってしまったことを我々は今一度考えなければならないだろう。
11月4日、新聞の投書欄を載せたツイートが話題になった。
投書の内容は、マンションの理事である投稿者へ小学生の親から「マンションの人かどうか子供にはわからないので、挨拶させないようにしたい」と提案があったことだった。
提案に対して年配の方からは、「挨拶をしても返ってこないので不愉快だった」と意見が一致。「マンション内挨拶禁止」告知を出すことに対して理解に苦しんでいる。
これが日本の最先端の近所付き合いです。
(11/4付神戸新聞夕刊より) pic.twitter.com/EltJsgynaR— みたとわ (@mitatowa) November 4, 2016
一方で、警察庁の発行する子供の防犯テキストでは、知らない人に声をかけられたら相手の手が届かないところまで離れ、なるべく話をしないようにと書かれている。
さらに、両親の友達だと名乗った人やちょっとだけ知っている人の場合でも、「家の人に聞いてから」と答えるようにと、徹底している。
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■「マンション内では挨拶禁止」賛成?
しらべぇ編集部では、全国20代~60代の男女1,362名を対象に「『マンション内では挨拶禁止』に賛成」か、調査を実施した。
賛成と回答したのは全体の1割強。性別・年代別で集計すると、やはり、小さな子供を持つ30代男性や20代女性では2割程度と平均より高くなっている。
60代で挨拶禁止に賛同する人は6.4%だった。
調査データから投書を例に考えると、小学生の親御さんと年配の方の意見が一致する確率は1%程度。マンション100棟のうちのひとつと考えると、めったにないレアなケースだろう。
しかし、心配している親御さんがいることも、充分理解できる。前述の防犯テキストでは、保護者向けに「子供の防犯に『やりすぎ』はない」として、注意を呼びかけている。
防犯対策だからと片付けてしまうまえに、こんな社会になってしまったことを我々は今一度考えなければならないだろう。
(文/しらべぇ編集部・小河 貴洋)
対象:全国20代~60代の男女1,362名(有効回答数)