かっこ…いい?イタリア発・電動三輪車が斜め上を行きすぎ
今現在は新型モビリティーの「カンブリア爆発」に突入しているのかもしれない。
クラウドファンディングサイトには様々な新しい乗り物が登場し、世界中のガジェットマニアがそれに投資。自動四輪車に代わる移動手段を人々が望んでいるということだが、中にはクエスチョンマークが浮かんでしまうようなものまで現れる。
このほど『Indiegogo』にて発表された『Cabriovelo』は、まさにそんな製品。
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■これは自転車か自動車か?
イタリア人のデビッド・デ・レジブス氏とその開発チームが企画したこのCabrioveloという乗り物、出力250Wのモーターが備えられた電動アシスト自転車だ。
だが、その見た目は従来の自転車のそれとは大きく異なる。自転車、というよりももはや自動車だ。
Cabrioveloは三輪で、総重量は45kg。だが先述の通り、電動アシスト機能を備えているから女性でも楽にペダル漕ぎができるという。
そしてライトとウインカー、ワイパー、クラクションも用意されている。200l容量のトランクには赤ちゃんを乗せることもでき、さらにはオープンカーのような収納式ハードトップも。
この製品はある意味、自転車という枠を超越してしまった。
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■どこに駐輪するの?
日本では自転車で車道の中央を走るということはあまりなく、それどころか歩道に乗り上げることも珍しくない。
だからCabrioveloを日本に持ってきても、ほとんど使い道がないように思われる。そもそも、Cabrioveloのための駐輪(駐車?)スペースが存在しないのではないか。
また、販売予定価格も3,900ユーロ(約48万円)とお高めだ。それだけあれば、新品の二輪車くらい購入できる。
だが、そうしたクエスチョンマークだらけの製品が目標調達額1万5,000ドル(約170万円)を難なく集めてしまった。それがIndiegogoの恐ろしさでもある。
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■否定できない先進性
このように、クラウドファンディングサイトには明らかに日本の事情と適合しない製品が数多く出展されている。
そもそも我が国の道路交通法を鑑みてもCabrioveloは不適合だし、それ以外にも日本に運んだだけで検挙されてしまいそうなものがIndiegogoで販売されている。
だが、それらの製品はいずれも各国の発明家が総力を挙げて開発したもの。
こうしたきっかけから、また新しい発明品が登場するかもしれない。
(取材・文/しらべぇ編集部・澤田真一)