「普通の人生」がもはや贅沢に 現在のリアルな普通の人生像とは
「普通の人生が一番幸せ」と教えられてきた人たちも多いだろう。しかし、そもそもその「普通の人生」とは何なのか考えたことはあるだろうか。
一般的な男性の場合、「学校を卒業して、中堅から大企業に就職。統計データで出ている平均給与程度をもらい、30歳前後で結婚。郊外に新築マンションに住みカワイイ子どもがいる。余生はそのまま郊外で夫婦で過ごす」といったあたりだろうか。
クレヨンしんちゃんに出てくる野原ひろしがその典型だ。ただ、この普通の人生像がブレてきつつあり、もはや贅沢とまで言われている。一体どういうことだろうか?
現在、自分で「普通の人生」を歩んでいると言う男性2名に、話を聞いてみた。
■土日も仕事をして過ごす
「自分は本当に普通の人生です。いわゆる市井の人だと思います。中堅大学を卒業して、大企業のグループ会社に就職しました。その後、正社員と契約社員を経て現在3社目で、実家暮らしです。
土日の過ごし方ですか? 昼まで寝て、朝昼兼用のご飯を食べて、平日終わらなかった仕事をしています。たまにフットサルに参加したりということもありますが、遊びにいくことはあまりないです。趣味とか見つけたいんですけど、仕事が忙し過ぎてそれどころではありません」(30代・男性)
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■マンションなんてとても買えない
「地方の大学を出て、東京で就職しました。会社の規模は中小企業で、営業をしています。就職して2年目ですが、手取りが20万円切っているので、家賃や光熱費、食費など払うだけで精一杯です。
先輩と飲みに行くこともないですし、贅沢はできないです。将来は家族を持ちたいですが、貯金もできないですし、どうなるんでしょう。ましてやマンションの購入なんて、夢のまた夢です」(20代・男性)
自ら「普通の人生」と語る人から見ると、かつての普通の人生がもはや高い理想となっている。
お金や雇用、労務の問題とその原因はさまざまだが、もう少し「普通の人生」に豊かさがあってもいいのではないだろうか。
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(取材・文/しらべぇ編集部・松岡佑季)