ずっと怖いと思っていた人からの思わぬ気遣いエピソード3選
子供時代にも苦手に思う怖いおじさんやおばさん、先生などがいたものだが、大人になったら怖い人がいなくなるかというと、意外とそうでもない。
職場や取引先に気難しい人や、とっつきにくい年長者が、一人や二人いることもあるだろう。しかし、そんな人に思い切って近づいてみたら、意外な優しさに触れることもある。
しらべぇ編集部では、そんな「怖いと思っていた人に、優しくされた」経験を持つ人の話を聞いた。
■かかって来た1本の電話
「オーダーメイドの商品を作る会社の営業として、働いていました。新人の頃は生意気で、工場の人たちにもムチャを言ったり、生産管理部の人にも勝手なことばかり言っていたんです。ある時、ムリな仕事を受けて管理部と大ゲンカして…さすがにこれはヤバイかと思いながら、自分のデスクに戻ったらすぐに、工場長から電話が入りました。
工場長は典型的な頑固オヤジで、とにかく怖い。怒鳴られるのを覚悟して電話を取ったら、『お前、管理部と大ゲンカしたんだってな。でも心配するな、お前の仕事は俺たちがちゃんと仕上げてやるから、安心しろ』って…さすがにグッときましたね」(30代・男性)
怒られそうなシチュエーションで、いつも怖い人が心配して連絡をくれたなんて、そのギャップにも感激しそうだ。
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■最後の最後に
「社員食堂のおばちゃんに1人いつも無愛想な人がいて、話しかけにくい雰囲気が出ていました。だけど自分は割と普通に挨拶したり、話しかけたりして…でも返事とか、ほとんどしてくれないんです。
転職することになって、最終出勤日の昼休み『今日が最後の日なんですよ』って、食堂でもそんな話をしていたら、そのおばちゃんが急に話しかけてきて『ごはんだけ、食べに来ればいいじゃない』と。最後の最後にしゃべってくれて、嬉しかったですね」(40代・男性)
ずっと無愛想だったのに、最終日にようやく…おばちゃんも実は、心を開くきっかけを探していたのかもしれない。
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■乙女心を
「取引先に職人さんがいて、いわゆる職人気質というか無口で、怖い人だとずっと思っていました。ある時に急ぎの仕事が入って、お願いに行ったら『何時になるか、わかんないよ』と不機嫌そうに言われて、しょうがないと思ったんですけど、ちょっと悲しそうな顔をしてしまったんです。
いつもは言いっ放しなのに、珍しく『何かあるのか?』と聞かれたのでつい『実は遠距離恋愛している彼氏と、4か月ぶりのデートで…でも大丈夫です。明日なんで、今日は遅くなっても平気です!』って、話しながら“なんでこんな、自分都合な話をしちゃったんだろう?”と後悔しました。
でも『じゃあ急いでやってやるよ。明日デートなんじゃほら、早く帰ってパックとか、しなくちゃなんないんだろ? 女はさ』と照れくさそうに言ってくれて…“本当は優しい人なんだなぁ”って、しみじみしちゃいますよね」(20代・女性)
無口で気難しい雰囲気のおじさんから、「明日デートなら、パックしないと」なんて気遣われたら、確かにジーンとしてしまいそう。
人との距離感の取り方が不器用なだけで、実は心根の優しい人は少なくない。
そういう人は案外、周りを見守っていて“ここぞ”という時に、そっと気遣いを見せてくれることもある。
普段は怖そうに見える人の中に、隠れている優しさを探してみると、自分にとって苦手だった人が、一緒にいて楽しい相手に変わるかもしれない。
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(取材・文/しらべぇ編集部・くはたみほ)