両想いになった途端嫌いに…「蛙化現象」陥らないためには?
新年の初詣でおみくじを引き、恋愛運の項目で一喜一憂した人も少なくはないだろう。
だが、世の中には片思いをしている相手が自分に好意をもっていると知ると、気味悪く感じてしまう恋愛心理が存在する。
グリム童話『カエルの王子様』と逆のことが起きているために、蛙化(かえるか)現象と名付けられているという。
『カエルの王子様』は、初めは女性が男性をカエルのように気味の悪い存在としてみていても、あるときを境にして、王子様のようなきらびやかな存在に感じる心理を著した童話である。
しかし、蛙化現象は、王子様のように感じていた相手がカエルになってしまうのだ。まるで魔女の呪いのような心理現象がなぜ発生するのか。
しらべぇ取材班は、心理カウンセラー・園絵氏に分析を依頼。蛙化現象に陥らないための対策について語ってもらった。
■3つに分類できる蛙化現象
園絵「蛙化現象は3つに分類できます。まずは、一目惚れで相手を好きになってしまった場合、理想を高めに設定しすぎてしまったために、相手の言動や好意が減点方式となってどんどんマイナスに動いてしまった可能性です。
ほかには、セルフ・エスティーム。つまり、自己肯定感がとても低く、相手と気持ちが通じたのは嬉しいが、自分と相手が並ぶことはよいのだろうかと距離を置きたくなってしまう気持ちが生じることもあります。
最後に、もう少し時間をかけて両思いに至るまでの過程を噛み締めたかったのだが、自分の恋愛のペースを乱されてしまって、恋をする気力が失われたケースもありえます。
女性の5人に1人が境界性パーソナリティ障害の可能性があります。二極思考、つまり、物事を白か黒か、1か100かで考えてしまう症状です。好きでも、自分が受け入れられないことがあれば嫌いになってしまうなど、蛙化現象の原因になりうると思います」
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■蛙化現象への対策は?
園絵「相手の行為に不快感を抱くのは、相手のペースにのまれたくないと感じる、あるいは自分自身のペースがついていけていない可能性が高いです。
適度に相手との距離を置くことで、自分の気持ちを落ち着かせて、自分のペースを守るようにしてみるとよいでしょう。
自身の恋愛経験不足や、どうすればいいかわからない状態でも、同じことがおきます。未知の出来事への不安の拒絶反応として、蛙化現象が生じてしまうのだと思われます」
せっかく両思いになっても、恋を自ら終わらさなければならない、悲しすぎる恋愛心理「蛙化現象」。余裕を持って、良縁を大切にするように心がけたいものだ。
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(取材・文/しらべぇ編集部・モトタキ 取材協力:心理カウンセラー園絵)