どっちが上か下か…他人の収入を意外と気にするのは元ヤン
正月休みも終わって通常営業が落ち着いてくると、年度末の査定面談がスタートする会社も多いのではないだろうか。
終身雇用・年功序列で自動的に給与が上がった時代は、もはや遠いできごと。会社の業績によっては、「現状維持できたら御の字」という冷え込みの中、今期のアピールポイントを捻り出す…といった切ない話も聞こえてくる。
そうした中で、「あいつ自分よりも、もらっているんじゃないか?」と疑心暗鬼にかられるサラリーマンも少なくない。
しらべぇ編集部では、全国の20~60代の男女1,365名を対象に「他人の収入が気になる」人の割合を調査した。
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■既婚者の方が「気になる」
全体では33.0%と、3人に1人が「他人の収入が気になるほうだ」と回答。男女では男性が30.1%に対し、女性は35.8%。女性の方が5ポイント以上、高い数値となった。
さらに開きが出たのは、既婚者・未婚者での割合の違いだ。
未婚の場合は25.6%だが、既婚者になると39.3%で13ポイント以上の差が出る。
実際に「他人の収入が気になる」という既婚者に、話を聞いてみた。
「元は夫婦で共働きでしたが、子供が生まれて妻が復職できていないので、かなりギリギリですね。控除とかいろいろありますけど、まだ独身の友人のお金の使い方を見ていると、正直うらやましいと感じます。
昔は『他人がどうかなんて、関係ない』くらいに思っていたけど、家族の生活がかかっているとなると、気になるようになって…先日もポロッと友達に『いくらもらってるの?』と聞いてしまい、ちょっと気まずい雰囲気になっちゃいました(苦笑)」(30代・男性)
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■意外と「元ヤン」が気にする
さらに特徴別で高い数値となったのは
「人を学歴で判断する方だ」64.2%、「元ヤンだ」61.4%、「自分はナルシストだと思う」56.3%が、半数を超える結果に。
イメージ通りな「学歴で判断する」と「ナルシスト」に対して、「元ヤン」の6割超えがかなり意外な印象だ。
こちらも実際に「元ヤン」を自認する人に、話を聞いてみると
「自分は自分ってポーズを見せるけど、人の目を結構気にするタイプが多いし、『どっちが上か、下か』ってこだわるから、すごく気にしますよ。ヤンキーの方が。
ただ気にしているとは思われたくないから、表には出さないです」(40代・男性)
「やんちゃをしていたけど、今はマジメにやっている分、他人の評価が気になる時があります。収入って、他人からの評価のひとつじゃないですか。
学生時代に単に器用に立ち回るだけの人が、先生や周りに評価されるのを見てきているから、ヘンに敏感というか…そういう面でも、他人の収入は気になっちゃいますね」(30代・女性)
勤めている会社の業績に左右される要素は大きいが、成果主義での評価制度が当たり前になりつつある昨今、「収入は、他人からの評価のひとつ」というのは、確かに一理ある。
しかし、探りを入れると人間関係がギクシャクすることも多く、密かに知った場合でも、なんとなく「納得できない」数字だと、モヤモヤすることになり兼ねない。
気にしすぎないようにしたいところだが、やっぱり気になって仕方ないかも…。
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(取材・文/しらべぇ編集部・くはたみほ)
【調査概要】 方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2016年12月16日~2016年12月19日
対象:全国20代~60代の男女1,365名