野球でもサッカーでも…ボールが「頭脳」を持つ時代に
スポーツにも「スマート化」の波が押し寄せているという。
肉体が壊れる寸前の理不尽なトレーニングを施す「スポ根型」の練習法は、もはや駆逐されつつある。代わりに登場したのが「スマート○○ボール」だ。
ボールの球速や軌道、回転数などを自ら算出する「頭脳を持ったボール」がすでに登場している。
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■データを伝えるボール
去年、クラウドファンディングサイト『Kickstarter』で話題になったのは新型サッカーボール『INSIDECOACH』。
これはスマートフォンと連動し、選手が蹴った際の速度、スピン、パス数、さらに練習時間等も表示できるという製品だ。充電は専用パッドで行う。
この製品を使って練習試合を行えば、ボールに関するすべてのデータがコーチの手に行き届く。科学的トレーニングを実施するのに、もはや高価な道具は必要ないのだ。
INSIDECOACHを使い、「リアル大空翼」を育成できるかもしれない。
そしてスマートサッカーボールがあるということは、同時にスマート野球ボールも存在するということ。
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■野球の世界にも登場!
台湾のスタートアップが、やはりKickstarterで『Strike』という製品を発表した。
これも先ほどのINSIDECOACHと同じく、ボールの速度や軌道などをスマホ連動で算出するものだ。
野球はサッカー以上に「ボールに与える力学」が重要なスポーツ。ピッチャーは変化球を1種類覚えたら選手寿命が数年伸びると言われているが、Strikeの普及により「ピッチャーの誰しもが星飛雄馬」現象も起きるかもしれない。
こちらの製品も、充電は専用パッドを使用する。この充電方法も注目すべきもので、そもそもワイヤレス充電の技術はスマホのために用意されたもの。それがスマホユーザーの間には思いのほか普及せず、代わりに球技選手のための練習器具を図らずも生み出してしまったのだ。
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■スポーツに「革命」の嵐
スポーツはいつの時代も「人と人とのぶつかり合い」だが、それをやる選手たちは常に進化を遂げている。
テクノロジーの発達により、スポーツは未知の段階へと足を踏み入れた。新しい練習方法の開拓は、名選手の輩出に直結する。2020年の東京オリンピックを控えた日本のスポーツ界も、そうした「革命」を決して見過ごすことはできないはず。
そしてスポーツの発展は、その国の文化の発展でもある。
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(取材・文/しらべぇ編集部・澤田真一)