TBS『A LIFE』木村拓哉の演技が「キムタクになってしまう」のは誰のせい?

2017/01/22 16:00

木村拓哉

元SMAPの木村拓哉が主演し、竹内結子や浅野忠信、松山ケンイチ、木村文乃など豪華キャストでも話題のTBS日曜劇場『A LIFE〜愛しき人〜』。

初回の視聴率は14.2%(ビデオリサーチ調べ・関東地区)と、これまでに放送された今クールのドラマの中でトップを走っている。



 

■「またキムタクを演じてる」の声も

放送時間にツイッターを見てみると、おおむね好意的な反応が多く、今後にも期待が持てそうだ。

ただ一方で目立つのが、先日しらべぇでも報じた「相変わらずキムタクを演じている」という評価

木村のドラマに多い「かっこいいスーパースター」という設定で、「いつもの二枚目演技をしている」というものだ。

しかし、これは木村だけのせいなのだろうか? しらべぇ取材班はテレビ業界に近い関係者に話を聞いた。


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■台本と設定がワンパターン?

番組制作会社のプロデューサーは、次のように語る。

「テレビドラマでの木村は、検察官や天才科学者、パイロット、総理大臣など、演じている役柄はさまざまに見えて、その多くが『とんでもないスーパースター』なんですよね。この構図ばかりでは視聴者も飽きますし、演じ分けるのだって簡単ではないでしょう。


ストーリーのアップダウンはあるにせよ、ヒーローが超人的な力で解決するドラマは、共感にはつながりづらい。木村の主演作は毎回、優秀な脚本や演出が集められていますが、それでもスターに対するほんのちょっとした遠慮や気遣いの積み重ねが結果的には大きな印象の差になってしまうのが、映像作品の怖いところです。


一方、木村の演技で群を抜いていると私が思うのは、映画『武士の一分』。仕事で失明し、檀れいが演じる妻を上役(演・坂東三津五郎)に寝取られた夫の復讐劇ですが、脚本・設定がドSなくらい徹底的に主人公を追い込んでいる。単なるカッコイイ男ではない。妻を離縁し、剣の達人でもある上役に、盲目を乗り越えて必死で復讐を果たす木村に対して、観客が感情移入できるのです。


『A LIFE』での木村の役は、天才外科医ではありますが、浅野忠信演じる優秀な幼なじみに元恋人を奪われたという設定。この喪失感や孤独をうまく描ければ、木村の演技がさらに進化する可能性もある。


とはいえ1話目から、浅野が菜々緒演じる顧問弁護士と不倫しているシーンがあったのが気になります。今後の展開でヒロイン竹内を安易に元カレ・木村になびかせたら、『負け』でしょうね」


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■二枚目の殻を外す演出を

また、テレビCMの仕事も多い映像作家によれば…

「キムタクの使い方がいちばんワンパターンなのが、ドラマにとどまらずバラエティも含めたテレビ番組じゃないでしょうか。


たとえばテレビCMだと、『タマホーム』などキムタクにコミカルな演技をさせて成功しているものが、少なくありません。二枚目の殻を外してあげる演出の力が求められると思います」


ストーリー上の試練や二枚目らしからぬ演出など、二枚目・キムタクを今後どこまで追い込めるか、がドラマが成功する鍵となるかもしれない。

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(取材・文/しらべぇ編集部・猫山ニャン子

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